タイトル | 特産品づくりのキー・ポイント |
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担当機関 | 岩手農研セ |
研究期間 | 1999~2000 |
研究担当者 |
菅原豊司 |
発行年度 | 2002 |
要約 | 特産品づくりにあたり、特産品の販売金額等の実績と担当者の意識調査を行った結果、担当者は自らの地域資源や地域との連携に加え、商品情報の実証とPR、販路とそのニーズをはっきりさせるなど、もっと販売志向的な取り組みを重視する必要があることが明らかになった。 |
背景・ねらい | 中山間地域などの条件不利地域の産地振興には特産品づくりが定番となっているが、その成功のためには取り組む項目に優先順位をつけて効率的に取り組むことが肝要である。そこで、特産物の産地や生産主体の担当者の意識及び販売額と伸び率で評価区分した特産品(表1)について条件不利地域の産地づくりのポイントとして示されている項目の達成度合いの順位比較から、重視すべき戦略項目を抽出した。 |
成果の内容・特徴 | 1 特産品とするために担当者が重視し、花形特産品でも達成度が高く、今後も重視すべき項目(表3-(1)) (1) 「地域の立地条件を活かす」 (2) 「地域おこしと連携する」 2 花形特産品で達成率が高いが、担当者の重視程度が低いことから、今後改めて重視すべき項目(表3-(2)) (1) 「観光地立地、集客力のある直営店等の自然に売れる販路をもつ」 (2) 「消費者のニーズに合った商品の生産・販売を考える」 (3) 「データ等による実証とイメージづくりで、商品の性格、特徴等を伝える」 3 販売額比較的小さいまたは伸び率の低い特産物が花形特産物になるために重視すべき項目(表3-(3)) (1) 「地域おこしと連携する」 (2) 「観光地に立地、集客力のある直営店等の自然に売れる販路をもつ」 (3) 「市場志向型、大衆食材等高い商品性の商品開発」 (4) 「消費者のニーズに合った商品の生産・販売を考える」 (5) 「地域の立地条件を活かす」 販売額が大きく伸びている特産品では、自らの経営資源を踏まえ、具体的な販路とそのニーズをはっきりさせた取り組みを優先していることが明らかになった(表2)。 販売額の増大を図るには、これら販売志向的な項目を生産志向的な取り組み項目(経営支援、交流等)に優先して実施することが重要である(表3)。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 特産物の生産販売に取り組む主体及び産地が、売れる特産物づくりにむけた産地戦略に優先順位をつけて取り組むにあたり参考となる。 2. 特産品とは、地域独自の産品で差別化商品として販売できる農産物及びその加工品である。 |
図表1 | ![]() |
図表2 | ![]() |
図表3 | ![]() |
カテゴリ | 加工 経営管理 中山間地域 |