タイトル | DNA鑑定による新奨励米「めんこいな」の品種判別技術 |
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担当機関 | 秋田県総合食品研究所 |
研究期間 | 1998~2002 |
研究担当者 | |
発行年度 | 2002 |
要約 | STS-PCR法により、平成12年度導入新奨励品種「めんこいな」の精白米1粒からの品種判別法を開発し、明確な秋田県奨励米の品種判別が可能である。 |
キーワード | DNA鑑定、めんこいな、STS-PCR法、精白米1粒、品種判別法 |
背景・ねらい | 国内の米流通の多様化が進み、品質や食味が一層重視される中、「めんこいな」が秋田県の新奨励品種として登録され平成12年度産米から出荷され始めた。「めんこいな」は「ひとめぼれ」と「あきた39」から秋田県農業試験場が育種開発した新食感タイプの米で、流通、加工業界からも大きな関心が寄せられている。そこで、本研究では既に開発されているSTS(Sequence Tagged-Site)-PCR法による「あきたこまち」1粒品種判別技術(平成10年に実用化)を応用して、「めんこいな」についても品種判別技術の開発と判別法の高精度化を行い、実用化への検討を行った。 |
成果の内容・特徴 | 1. 秋田農試より提供された「めんこいな(秋田59号)」と奨励品種である「あきたこまち」、「キヨニシキ」、「トヨニシキ」、「ササニシキ」、「たかねみのり」、「あきた39」、「でわひかり」、および「ひとめぼれ」について判別を行った。また、参考品種として新潟県農試より提供の「コシヒカリ」、市販の「日本晴」についても判別を行った。 2. 判別マーカーARIF3のDNA配列を品種ごとに比較し、DNA欠損部分および結合部分に新たにプライマーを作成した。 3. 反応温度等のPCR条件を最適化することにより、ARIF3aタイプ、およびbタイプのマーカーを別々に増幅させることができる。(図B、C) 4. 新規マーカーにより、さらに簡便かつ高精度な品種判別が可能である。(表) 5. 本技術開発により、「めんこいな」についても「ひとめぼれ」、「あきた39」、および「あきたこまち」等と同様に秋田県奨励米の明確な品種判別が可能である。(図、表) |
成果の活用面・留意点 | 1. 秋田県奨励米全品種の判別技術が確立された。 2. 奨励品種以外(県外の品種等)の判定には検討を要する。 3. JA全農秋田に技術移転を行い、平成14年6月より実用化されている。 |
図表1 | ![]() |
図表2 | ![]() |
カテゴリ | 育種 加工 出荷調整 品種 良食味 |