冷害気象下の「コシヒカリ」の移植と直播の作期による気象条件と収量・品質変動

タイトル 冷害気象下の「コシヒカリ」の移植と直播の作期による気象条件と収量・品質変動
担当機関 山形農試
研究期間 2001~2003
研究担当者 工藤篤
矢野真二
発行年度 2003
要約 H15年の冷害気象条件下で、晩生品種「コシヒカリ」の作期の違いによる登熟温度(出穂後40日間の平均気温)の変動幅は16~21℃であった。主な低収要因は、籾数及び日射量の低下による千粒重の減少及び登熟温度の低下に伴う精玄米歩合の低下によるものであった。
キーワード イネ、コシヒカリ、冷害、気象、登熟温度、収量、品質
背景・ねらい 近年の米消費の低減や米価低下の中で売れる米づくりの必要性が益々高まっている。晩生種である「コシヒカリ」の計画的作付け増加の必要性が高まっているものの、遅延型冷害等登熟面で留意すべき事項を抱えている。このため本年度の気象条件が厳しい中での「コシヒカリ」の収量・品質の変動を解析し、基礎的な知見を得、栽培適地等の参考に資する。
成果の内容・特徴 1.
H15の冷害気象と作期による気象変動幅
7月の気象条件は、過去の冷害年次のH5に比較しても、低温少日射条件であった。少日射条件は8月も継続した(図1)。一方、移植で4作期、直播で5作期の条件での登熟温度(出穂後40日間の平均気温)は、移植が17.4~21.1℃、直播が16.5~20.6℃であり、多くの作期で20℃を下回った(表1)。
2.
収量・品質の変動
a当たり精玄米重は、移植で35.4~54.3kg、湛水直播で23.5~55.7kgの幅で変動した。収量低下の要因は、籾数の減少と作期の遅れによる登熟期間の日射量の低下に伴う千粒重の低下と精玄米歩合が低下したためと考えられる(表1、図2、図3)。
品質については、移植では倒伏程度が直播に比較し少なく良質粒歩合は高かった。直播では、未熟粒の発生が多く、移植より良質粒歩合が低い。また、出穂期が移植と同じ場合の品質は、移植同等である。玄米タンパク質含有率は概ね7~8%であるが、直播、移植とも作期の遅延と伴に籾数が多い場合に玄米タンパク質含有率が高い傾向にあった(表1)。
3.
冷害気象条件下における移植/直播コシヒカリの安全作期
本年度でのコシヒカリを供試した場合の安全作期は、収量(54kg/a)、品質(良質粒歩合80%)、食味(タンパク7%台)をボーダーラインとした場合、移植で5月第4半旬が晩限と考えられる。湛水直播では4月第5半旬播種でも品質確保が困難であり安全作期の確保は困難であった。(表1)
成果の活用面・留意点 1.
7月の月平均最低気温が17℃を下回り、登熟温度が16~21℃の低温条件で、晩生種「コシヒカリ」の収量と品質の到達可能性、栽培適地の参考とする。
図表1 232102-1.gif
図表2 232102-2.gif
図表3 232102-3.gif
カテゴリ 凍害 播種 品種 品質確保 良食味

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