ハウス夏作の後利用のための寒じめホウレンソウの移植栽培

タイトル ハウス夏作の後利用のための寒じめホウレンソウの移植栽培
担当機関 秋田農試
研究期間 2000~2003
研究担当者 田村晃
渋谷功
発行年度 2003
要約 ホウレンソウの移植栽培を導入することにより、直播栽培よりも、夏作野菜の栽培期間は2週間延長でき、また、ホウレンソウは高価格期の1月から出荷することが可能になる。移植栽培ホウレンソウの糖、ビタミンC含量は直播栽培と遜色がない。移植栽培は直播栽培よりも労働時間、経費が若干高くなるが、それ以上の所得を確保できる。
キーワード 冬期、ホウレンソウ、移植栽培、糖、ビタミンC、経営モデル
背景・ねらい 冬期のホウレンソウの価格は、1~2月が高く、3月に低下する。北東北日本海側において、1月からホウレンソウを出荷するための播種適期は10月上~中旬である。夏作が9月に終了する場合は、後作にホウレンソウを適期に播種することが可能である。しかし、トマトやキュウリなど、10月下旬頃まで収穫期が延長する作物の後作には、ホウレンソウを適期に播種することができない。そこで、夏作野菜を10月下旬まで継続した後に、糖・ビタミンC含量の高い寒じめホウレンソウ栽培を可能にする移植栽培作型を確立する。
成果の内容・特徴 1.
キュウリ等の夏作を10月下旬まで継続すると、ホウレンソウの播種期が遅れ、1~2月に出荷できずに低価格での販売となり、所得が低下する(表1)。
2.
10月10日にチェーンポットへ播種し、10月31日にハウスへ移植した場合のホウレンソウの草丈の伸長は、10月17日にハウスへ直播した場合とほぼ同様であり、ともに12月中旬に収穫できる草丈(22cm以上)に達する(図1)。このことから、移植栽培を導入することにより、夏作を直播栽培よりも2週間延長することができる。
3.
移植栽培したホウレンソウの糖とビタミンC含量は、直播栽培と遜色がない(図2)。
4.
移植栽培は直播栽培よりも労働時間が約4時間/a、経費が約4千円/a多くかかる。しかし、夏作をキュウリと仮定した場合、この間のキュウリの精算額は約18千円/a確保できることから、移植栽培の導入により、所得向上が見込まれる(表2)。
成果の活用面・留意点 1.
果菜類など、夏作とのハウスローテーションの都合上、ホウレンソウを10月上中旬にハウスに播種できない場合、移植栽培を導入する。
2.
ホウレンソウを10月中旬にチェーンポットに播種した場合、長期間にわたって育苗すると草丈が伸びすぎ、移植時に植え傷みしやすいので、育苗期間は3週間程度、草丈は6~8cm程度を目標とする。
カテゴリ 育苗 きゅうり 経営モデル 直播栽培 出荷調整 トマト 播種 ほうれんそう

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