リンゴの「葉とらず栽培」における樹体構成法

タイトル リンゴの「葉とらず栽培」における樹体構成法
担当機関 岩手農研セ
研究期間 2000~2004
研究担当者 河田道子
小野浩司
佐々木仁
発行年度 2004
要約 わい化栽培において、リンゴの「葉とらず栽培」の目標とする品質を有する果実を得るための成木期における樹体構成は、骨格となる(直径5cm以上)側枝2~3本、やや細目(2.5~5cm)の側枝5~6本で、平均側枝間隔は30cm程度である。
キーワード 「葉とらず栽培」、リンゴ、樹体構成法、着色系ふじ、わい化栽培
背景・ねらい 低コストで食味の保証されたリンゴの供給による消費の拡大と大幅な省力化を目的として、着色管理を省略した「葉とらず栽培」による外観にとらわれない食味の優れた果実の生産が試みられている。 そこで、リンゴわい化栽培における「葉とらず栽培」に適した樹体構成法について検討する。
成果の内容・特徴
  1. リンゴのわい化栽培における「葉とらず栽培」の目標とする果実品質を有する果実を80%以上得るための着色系「ふじ」の成木期における樹体構成法は、以下の通りである。
    1. 直径5cm以上の骨格となる側枝を2~3本、地表から50~150cmの高さに配置する(図1、図2)。
    2. 直径2.5~5cmのやや細めの側枝を5~6本、地表から50~250cmの高さに配置する(図1、図2)。
    3. 直径2.5cm以上の側枝間隔は、30cm程度とする。(図3)
  2. リンゴの「葉とらず栽培」の目標とする果実品質を有する果実を80%以上得るための着色系「ふじ」の樹冠下相対日射量は30%程度、葉面積指数(LAI)は1.5程度である(図3)。
成果の活用面・留意点
  1. リンゴのわい化栽培における「葉とらず栽培」の目標とする果実品質は、着色の濃さ4以上、均一性指数3以上、糖度 14%以上である。
  2. 本成果は、わい化栽培で樹齢10~15年、樹体は幹周40cm、樹容積50~60m3程度で、5×2.5~3mの中密植栽培における樹体構成法である。
  3. 骨格となる側枝の本数を確保するまでの若木においては、やや細めの側枝を多めに配置し、骨格となる側枝の肥大に合わせて側枝の本数を調整する。
  4. 骨格となる側枝は30度程度斜立させ、同一方向とならないように配置する。
  5. 同様の側枝本数でも間伐などで植栽距離を広げることにより果実品質が向上する。
  6. 目視における着色の濃さ4以上、均一性指数3以上は、非破壊選果機(マキ製作所製選果機(MCS-3000))において、概ね着色度130以上、均一度60以上に相当する。
図表1 232214-1.gif
図表2 232214-2.gif
図表3 232214-3.gif
図表4 232214-4.gif
カテゴリ 省力化 低コスト 良食味 りんご わい化

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