寒冷地におけるモモの新梢管理による花芽形成の促進

タイトル 寒冷地におけるモモの新梢管理による花芽形成の促進
担当機関 秋田果試
研究期間 2000~2006
研究担当者 船山瑞樹
発行年度 2004
要約 モモの硬核期直前に、60cm以上の強勢な新梢を10cm程度残して切り返しを行うと、新たに発生した枝(副梢)の花芽形成率が高く、適度な勢力の優良な結果枝を確保できる。
キーワード モモ、新梢管理、切り返し、新(副)梢、花芽形成
背景・ねらい モモは、第1主枝や側枝の主幹に近い部分及び背面から発生した新梢の勢力が極めて強くなり易く、通常は結果枝として利用できない。さらに、このような強勢な新梢は、主枝、側枝先端部の弱体化(心負け)や樹冠内部の日当たりの悪化などを誘発する。そこで、新梢管理を行うことで強勢な新梢の勢力を抑制するとともに、優良な結果枝へ誘導するために、(1)切り返しの時期、(2)切り返しの程度、(3)切り返し時の新梢の長さと、新たな枝(副梢)の発生率及び花芽形成率との関係を明らかにし、寒冷地における優良な結果枝を確保するための新梢管理法を検討する。
成果の内容・特徴
  1. 新梢管理は、「川中島白桃」4年生樹を供試し、7月1日(硬核期直前)処理では、新梢の基部5cmと10cmを残して切り返し、7月14日(硬核期中期)処理では、同様に10cm  と20cmを残して切り返す。
  2. 硬核期直前の7月1日に、新梢の基部10cmを残して切り返しを行うと、7月14日処理よりも、新たな枝(副梢)が発生する新梢の割合が高くなる(表1)。
  3. 切り返し後に新たに発生した枝(副梢)で、花芽率が50%以上になる枝の割合は、7月1日処理の方が7月14日処理より高い(表2)。
  4. 切り返し後に新たに発生した枝(副梢)の長さは、いずれの処理時期でも平均で20cm弱であり、新梢伸長を大幅に抑制できる(表2)。
  5. 7月1日に新梢の基部10cmを残して切り返しを行った場合、処理時の新梢長が60cmを超えるような枝で新たな枝(副梢)が発生し易く、高い確率で優良な結果枝を確保できる(図1、図2)。
成果の活用面・留意点
  1. 通常、花芽が形成しにくい新梢でも、切り返し後に発生する新たな枝(副梢)を活用することで、1回の新梢管理で結果枝へ誘導できる。
  2. 切り返しを行うことで、花芽形成の他に、樹勢のコントロールや樹冠内部の日照改善も期待できる。
  3. 過度の切り返しは葉数減少による樹勢低下を招きやすいので、60cm未満の新梢には行わない。
  4. 切り返しの時期が遅くなると、結果枝の形成は困難になる。
図表1 232218-1.gif
図表2 232218-2.gif
図表3 232218-3.gif
図表4 232218-4.gif
カテゴリ もも

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