CDケースを利用した発芽試験と酸素消費量を組み合わせた堆肥の品質評価法

タイトル CDケースを利用した発芽試験と酸素消費量を組み合わせた堆肥の品質評価法
担当機関 福島畜試
研究期間 2004~2005
研究担当者 柳田和弘
発行年度 2005
要約 牛ふん堆肥について、酸素消費量測定及びコマツナ発芽試験の組合せによる、品質評価法を開発した。この方法により、現地において、簡易に堆肥の品質評価ができる。
キーワード 家畜ふん尿、牛ふん堆肥、品質評価法
背景・ねらい 資源循環型農業の推進によって、堆肥を生産する畜産農家と利用する耕種農家間の堆肥の流通が活発化している。そのため、堆肥の生産者及び利用者にとって、堆肥の品質評価が重要であるが、分析に長い時間を要するものや特別な技術を必要とするものなどがあり、現地で簡易に品質を判定できる方法は少ない。最近、酸素消費量から堆肥の腐熟度を測定する「コンポテスター」が開発された。しかしながら、堆肥中の生育阻害物質による影響は、測定値に含まれない。
そこで、生育阻害物質を評価するコマツナ発芽試験の改良及び酸素消費量を組み合わせた品質評価法を開発する。
成果の内容・特徴
  1. コマツナ発芽試験の栽培温度、栽培時間及び堆肥抽出方法の評価条件は表1に示すとおりである。装置として一部改変したCDケースが、シャーレと比較して発芽率及び茎長の測定値に差がないうえ、茎長が測定しやすく、品質評価に利用できる(表2、写真1)。
  2. 堆肥化日数の経過により、徐々に酸素消費量が低下、茎長率(対照区(水道水に播種したもの)の茎長を100%とした場合の比率)が上昇し、堆肥化63日後には酸素消費量が2μg/g/min、 茎長率が213%となった(図1)。これらのことから、堆肥の品質は、酸素消費量2μg/g/min以下、生育阻害物質の影響が無いと考えられる茎長率100%以上を目安に評価することが適当である。
  3. この方法により、農家及び共同堆肥化施設について簡易品質評価を行ったところ、表3に示すとおり、共同堆肥化施設では処理期間2、4ヶ月の堆肥が良質と判定され、実用的と考えられる。
成果の活用面・留意点
  1. 堆肥の生産、流通及び施用場面における品質評価に利用できる。
  2. 牛ふん堆肥にのみ適用できる。
  3. 対象作物及び施用方法による影響等については考慮していないため、必ずしも絶対的な評価ではない。
図表1 232357-1.gif
図表2 232357-2.gif
図表3 232357-3.gif
図表4 232357-4.gif
図表5 232357-5.gif
カテゴリ こまつな 播種 評価法

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