在来ヒエ系統「達磨」及び「もじゃっぺ」の炊飯米への混合割合

タイトル 在来ヒエ系統「達磨」及び「もじゃっぺ」の炊飯米への混合割合
担当機関 岩手農研
研究期間 2003~2004
研究担当者 宍戸 貴洋
発行年度 2005
要約 食味を低下させないヒエの混合割合は米の重量の10%までである。ただし「もじゃっぺ」の場合、加水量を5~10%増加させる必要がある。
キーワード ヒエ、炊飯米混合
背景・ねらい 近年、雑穀は健康食材として見直されており、本県では在来種より優良系統の選抜を行い普及推進を図ってきた。雑穀は米と混合して炊飯され食されることが多いが、これまでその割合は経験によるところが大きかった。一方、農産物はおいしさが追求され、米についても良食味米が多く出回っている。
そこで、米の食味を低下させない範囲の雑穀の混合割合について、アミロース含量の異なる「ヒエ」2系統を供試して検討した。
成果の内容・特徴
  1. 米の食味を低下させない範囲のヒエの添加量
    高アミロースヒエ(28.4%)である「達磨」及び低アミロースヒエ(13.7%)である「もじゃっぺ」とも米の重量の10%までである。
    ただし、「もじゃっぺ」の場合、加水量を5~10%増加させる必要がある(図1)。
  2. 食味試験による主な項目別の評価

    1. 「達磨」はヒエ10%添加までは許容範囲にあるが、20%添加では大きく低下する。 また、「もじゃっぺ」は、基準の水の量ではヒエの添加量を増やすと低下するが、ヒエの添加量20%までは、加水量を5~10%増やすと、米100%と同等となる(図2)。
    2. 粘り
      「達磨」はヒエ10%添加までは許容範囲にあるが、20%添加では粘りが弱くなる。 また、「もじゃっぺ」は、基準の水の量ではヒエの添加量を増やすと弱くなるが、ヒエの添加量が20%までは加水量を5%増やすと、米100%と同等となる(図3)。
    3. 硬さ
      「達磨」はヒエの添加量を10%以上増やすと硬くなるが、ヒエ10%添加で加水量5~10%増、ヒエ20%添加で加水量10~20%増により、米100%と同等となる。
      また、「もじゃっぺ」はヒエの添加量が増えても硬さが変わらず、加水量を20%増やすと、ヒエの添加量によらず、柔らかすぎる(図4)。
成果の活用面・留意点
  1. 試験に使用したヒエは白干し法により精白したものである。
  2. 食味試験は炊飯直後の温かい条件で行ったものである。
  3. 食味試験の評価値は±0.5を許容範囲(対照区とほぼ変わらない評価である)とした。
  4. 「達磨」を混合し、硬さを好まない場合、加水量をヒエ添加割合5%では約5%、ヒエ添加割合10%では約10%増すと米100%とほぼ同等の硬さになる。
図表1 232389-1.gif
図表2 232389-2.gif
図表3 232389-3.gif
図表4 232389-4.gif
カテゴリ ひえ 良食味

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