スプレータイプ小ぎく品種「CM21」及び「CM28」の育成とその特性

タイトル スプレータイプ小ぎく品種「CM21」及び「CM28」の育成とその特性
担当機関 岩手農研セ
研究期間 1989~2006
研究担当者 小田島雅
内田愛美
児玉勝雄
高橋聡子
茂市修平
発行年度 2005
要約 2005年度に育成を完了した黄色一重咲きの「CM21」及び赤紫色二重咲きの「CM28」は、冷涼な気象環境にある岩手県の立地条件に適合したスプレータイプの小ぎく品種である。
キーワード 品種、キク、小ギク、スプレータイプ
背景・ねらい 岩手県の小ぎくは北上市及び一関市を中心に県下全域で栽培されており、平成16年には生産額が約5.1億円、作付面積が約76haと主要な花き品目の1つになっている。現在、栽培に用いられている種苗会社の品種は県外気象下で選抜、育成されたものであるため、岩手県の気象に適さない品種もある。
また、小ぎくに対する消費者の嗜好動向は変化しており、従来の品種より側枝や孫芽の少ない、スプレータイプの小ぎく品種の人気が高い。
そこで、新品種育成にあたっては、側枝や孫芽の少ないスプレータイプであること、花色が良いことを目標とし、冷涼な気象環境にある岩手県の立地条件に適合したオリジナル品種を選抜、育成する。
成果の内容・特徴
  1. 「CM21」は、10月咲きの黄色スプレーギク「ロマ」に、8月咲きの白色小ぎく「小雨」を交雑し、実生株から選抜、育成した品種である。 育成地である北上市では、10月上旬に開花し、切り花長は100~120cmである(表1)。花弁の色は黄色、花盤の色は緑色、舌状花の重ねは一重であり、葉色は濃く、茎の色は緑色と褐色である(表2)。花房形は円錐形である(表1、図1、図2)。
  2. 「CM28」は、10月咲きの黄色スプレーギク「ロマ」に、10月咲きの赤色小ぎく「R-1」を交雑し、実生株から選抜、育成した品種である。育成地である北上市では、10月上中旬に開花し、切り花長は95~125cmである(表1)。花弁の色は赤紫色、花盤の色は黄緑色、舌状花の重ねは二重であり、葉色は濃く、茎の色は褐色である(表2)。花房形は円筒形である(表1、図1、図3)。
成果の活用面・留意点
  1. 両品種の適用地帯は、岩手県下全域である。
  2. 気象条件やマルチの有無、施肥量等の栽培条件によっては開花期が前後する。
  3. 病害虫防除(白さび病等)は慣行どおり実施する。
  4. 2006年に品種登録申請を行う予定である。
図表1 232445-1.gif
図表2 232445-2.gif
図表3 232445-3.gif
図表4 232445-4.gif
カテゴリ 病害虫 きく 栽培条件 新品種育成 施肥 病害虫防除 品種

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