福島県産豚の安定供給及びブランド化に向けたデュロック種の造成

タイトル 福島県産豚の安定供給及びブランド化に向けたデュロック種の造成
担当機関 福島農総センター
研究期間 2004~2007
研究担当者 宮本拓平
西牧由佳
大西英高
松井滋
矢内伸佳
網中潤
丹治敏夫
国分洋一 
発行年度 2007
要約 福島県産豚の安定供給及びブランド化に向けて、三元交雑豚の止め雄であるデュロック種の造成を行う。1日平均増体重は919.9g/日、背脂肪(背)の厚さは1.79cm、ロースの断面積は38.5 ㎠となり、肉豚生産に広く利用できる高い能力となる。
キーワード 豚、デュロック種、閉鎖群育種
背景・ねらい 福島県では平成16年度からランドレース種の系統豚「フクシマL2」の供給を行っている。福島県産豚のさらなる安定供給及びブランド化が求められている中、種豚場の減少や家畜防疫の面で、生産者は他品種の種豚確保も困難な状況となってきていることから、2品種目として特に要望の多いデュロック種の造成試験を行う。造成期間の短縮とコスト削減のため、繁殖集団雄7頭雌21頭の規模で3世代選抜による造成を行う。選抜方法は、アニマルモデルの多形質BLUPによる育種価評価と、肢蹄等の外貌評価により行う。また、産肉能力検定の結果から、1日平均増体重とロースの断面積は大きくする方向で、背脂肪(背)の厚さは現状維持として選抜を行う。
成果の内容・特徴
  1. 雄雌平均で30 ~ 105kg 1日平均増体重は30.9g/日増加し919.9g/日(図1)、体長1/2 部位105kg 時のロースの断面積は5.1 ㎠増加し38.5 ㎠となり(図2)、体長1/2 部位105kg時の背脂肪(背)の厚さは1.79cm となる。
  2. 第3世代から雄9頭、雌24頭を選抜し、維持種豚群とする。
  3. 最終的に選抜された種豚群の平均近交係数は5.1%、平均血縁係数は17.8%となる(図3)。
  4. 第2世代の種豚とフクシマL2を組み合わせたLWDの1日平均増体重は1,106.9g/日と非常に高く(図4)、維持種豚群より生産されたデュロック種豚とフクシマL2と組み合わせて利用することにより、より効率的な肉豚生産につながる
成果の活用面・留意点
  1. 系統豚と同等の能力を持つデュロック種として広く利用できる。
  2. 繁殖集団の大きさが認定基準に満たないので豚系統の認定を受ける予定はない。
  3. 閉鎖群のまま維持していくと近交退化が早く進行することが想定されるので、開放型育種等の維持方法を検討する必要がある。
図表1 232653-1.gif
図表2 232653-2.gif
図表3 232653-3.gif
図表4 232653-4.gif
カテゴリ 育種 コスト 繁殖性改善 品種

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