タイトル |
アスパラガス伏せ込み促成栽培における株周測定を利用した養成畑生育の評価法 |
担当機関 |
山形農総研セ |
研究期間 |
2004~2005 |
研究担当者 |
中西政則
岡田梓
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発行年度 |
2007 |
要約 |
アスパラガス伏せ込み促成栽培で、養成畑における地上部の生育量は、株周の長さを測定することにより簡便に把握できる。多収で太茎割合が高くなりやすい根株を得るためには、養成畑における10月下旬の株周が大きいことに加え、太茎割合の高い生育であることが目標になる。
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キーワード |
アスパラガス、伏せ込み、促成栽培、養成畑、生育診断、株周
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背景・ねらい |
アスパラガス伏せ込み促成栽培において、生産性の高い根株養成技術を開発するための基礎資料として、養成畑生育の評価法を収穫物の関連で検討する。
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成果の内容・特徴 |
- アスパラガス伏せ込み促成栽培のための1年生株養成栽培において、6月から10月に測定する株周の長さ(株元覆土面から10cm高)は、地上部生草重と相関が高いため、測定時における地上部の生育量を簡便に把握する手段となる(図1)。
- 10月下旬(第5半旬頃)の株周の値が大きいと掘り上げ根株が重く、掘り上げ根株が重いと総収量も高い(図2、図3)。10月下旬の株周は、総収量との間でもなお0.1%水準で有意な正の相関を示す(図3注釈)。
- 総収穫本数は10月下旬の茎数と近い本数であり、正の相関関係にある(図4)。
- 10月下旬の「株周/茎数」(x)は、収穫時のL級以上重量比率(y)と0.1%水準で有意な正の相関関係(y=54x-8 R2=0.25 H17年、n=45 図略)にあることから、10月下旬に太茎割合の高い生育であることが、促成栽培においても太茎割合が高くなりやすい条件と考えられる。
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成果の活用面・留意点 |
- この成果情報は、養成畑栽培技術開発の指針として、また、現地の多様な栽培事例から優良事例を抽出する手段や作柄解析の手段として活用できる。
- 株周の測定は、生育量を把握するために従来行われてきた、茎ごとに太さや長さを測定する方法(GI値)より簡便である。全長のデータを追加しても生草重との相関係数は高くならなかった(データ略)。
- 収量は株周で決定されるものではなく、図に挿入した回帰式の係数は、品種の違い、根株の回収率、促成技術など諸要因により変動する。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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図表5 |
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カテゴリ |
アスパラガス
栽培技術
評価法
品種
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