ニホンナシは潮風害に品種間差がみられ、「長十郎」は特異的に強い

タイトル ニホンナシは潮風害に品種間差がみられ、「長十郎」は特異的に強い
担当機関 秋田農林水技セ果試
研究期間 2004~2007
研究担当者 原加寿子
長澤正士
発行年度 2008
要約 2004 年の台風15 号により「幸水」では、全短果枝の80%以上が不時発芽する極めて強い潮風害が発生し、収穫量が被災前の水準に回復するまで3年を要した。一方、不時発芽が少なかった「長十郎」では、被災翌年以降の収穫量に影響がみられなかった。
キーワード ニホンナシ、潮風害、収量、不時発芽、不時開花
背景・ねらい これまで本県に襲来する台風は9月以降のものが多く、2004年8月の台風15号のようにニホンナシ「幸水」の収穫前に襲来した台風は極めて珍しい。しかしながら、近年は気象変動により8月の台風が本県沖を通過する頻度が高くなることが予想されるため、今後このような台風が襲来し同様な被害をもたらす可能性は高い。そこでニホンナシで被害実態(特に潮風害に対する品種間差)を明らかにし、今後の潮風害対策の基礎資料とする。
成果の内容・特徴
  1. 潮風害が著しい圃場では、台風襲来の4時間後に葉が褐変し始め、2日後(8月22日)には落葉が始まり、「筑水」や「幸水」の最終的な落葉率は70%以上に達する。しかし、中生種の「長十郎」は葉の褐変が少なく、落葉も少ない(表1)。
  2. 被災当年の10月12~13日に調査した不時発芽率は、「筑水」99.3%、「幸水」75.3%に対し、「長十郎」は2.1%と特異的に低い(表1)。また、「幸水」の不時発芽は、10月以降も断続的に続き、11月22日の調査では83.7%まで達した樹もみられる。
  3. 被災当年の果実品質は、被災時期が収穫期と収穫期前では反応が異なり、収穫期に被害を受けた「筑水」は影響が少ないが、被災後に収穫期を迎える「豊水」は影響が大きい。しかし、「豊水」と同時期の収穫期である「長十郎」は、ほぼ平年並の品質で影響はみられない(表2)。
  4. 被災後の収量の推移を被災前2003年の収量を100として比較した場合、不時発芽率が低い「長十郎」および新梢の枯れ込み割合が低い「新星」は、被災翌年の収量に落ち込みはないが、その他品種は被災前の水準に戻るのに2年、「幸水」は3年を要する(図1)。
成果の活用面・留意点
  1. 今回の成果によって、潮風害に対する品種間差が明らかになったことから、植栽時の圃場設計に活用できる。
図表1 232822-1.gif
図表2 232822-2.gif
図表3 232822-3.gif
カテゴリ 品種

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