和牛子牛育成用濃厚飼料の25%は国産飼料で代替できる

タイトル 和牛子牛育成用濃厚飼料の25%は国産飼料で代替できる
担当機関 福島畜研
研究期間 2006~2008
研究担当者 伊藤等
遠藤孝悦
岩崎満智夫
前田康之
矢内清恭
鈴木庄一
発行年度 2008
要約 黒毛和種の育成期において輸入濃厚飼料の25%をコーンサイレージ及び圧ぺんモミで代替できる。
キーワード 圧ぺんモミ、コーンサイレージ、国産飼料、飼料自給率
背景・ねらい 飼料中の穀類はほぼ輸入に頼っている現状にあり、世界的な人口増加、食料の安全及び消費者の安全志向等の観点から国産飼料の活用に期待が集まっている。最近では環境保全の面からバイオエタノール利用が増加し、飼料用の穀類がエネルギー向けに換わることで飼料の高騰につながっている。また、「食料・農業・農村基本計画」では飼料自給率を平成27年には35%にすることを目標としており、TDNベースで77.5%を占める濃厚飼料の自給率向上が最重要課題となっている。
そこで、水田機能を維持し、水田農業確立対策に対応する飼料イネ生産から得られる濃厚飼料としての価値を有する圧ぺんモミと、現在農家で栽培、調製、利用されているコーンサイレージを黒毛和種の育成期に濃厚飼料の代替として給与し、その効果を明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. 黒毛和種去勢牛育成において、牧乾草と育成用濃厚飼料を給与する慣行法とTDNベースで育成用濃厚飼料の25%をコーンサイレージ(以下CSと略す)または圧ぺんモミで代替するCS給与法及び圧ぺんモミ給与法では、10ヵ月齢まで有意な差が無く標準発育の範囲で発育する。(図1、表1、表2、表3)
  2. CS給与法と圧ぺんモミ給与法では、CSの水分含量が高く乾物摂取量で圧ぺんモミ給与法が上回り(図2)、そのため10ヵ月齢体重では圧ぺんモミ給与法がCS給与法を有意に上回る(図1)。
  3. 全国和牛登録協会黒毛和種審査標準で定める栄養度は、10ヵ月齢時点で全頭が標準の「6」であり、適正な栄養状態で発育する。
  4. CS給与法と圧ぺんモミ給与法は、慣行法及び標準発育同等でしかも栄養状態も適正な状態で発育することから、CS及び圧ぺんモミはTDNベースで濃厚飼料の25%を代替することができる。
成果の活用面・留意点
  1. 自家産のコーンサイレージの有効利用が図れる。
  2. コーンサイレージ及び圧ぺんモミの給与開始時には馴致が必要である。
  3. 濃厚飼料の代替として給与するコーンサイレージは給与量が少ないため、2次発酵しやすいので注意する。
図表1 232860-1.gif
図表2 232860-2.gif
図表3 232860-3.gif
図表4 232860-4.gif
図表5 232860-5.gif
カテゴリ 飼料用作物 水田

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