無加温二重被覆ハウスでのレタスの栽培及び寒締め適応性

タイトル 無加温二重被覆ハウスでのレタスの栽培及び寒締め適応性
担当機関 福島農総セ
研究期間 2006~2007
研究担当者 二階堂英行
佐藤睦人
佐久間秀明
大和田清三 
発行年度 2008
要約 無加温二重被覆ハウスにおいては冬期間、クリスプヘッド(玉)レタス、リーフ(葉)レタス及びコス(立)レタスの栽培が可能である。また、寒締めによる食味の向上等が認められる。
キーワード レタス、無加温ハウス栽培、品種、寒締め
背景・ねらい 無加温ハウスによる冬期間の野菜栽培は、夏秋果菜類栽培等の施設を有効利用することができる一方、利用期間が限られ、また温度条件は自然条件と保温に頼ることとなる。これらの条件に適合する品目としてレタスをとりあげ、栽培の実用性に加え、生産物の差別化を図るための寒締め効果について検討する。
成果の内容・特徴
  1. 無加温二重被覆ハウス栽培を用い、播種は10月上旬(128穴セルトレイ育苗)、定植は11月上旬、温度管理は25℃で換気を行い、12月上旬から二重被覆を行うことで、品種選定によりクリスプヘッド(玉)型、リーフ(葉)型及びコス(立)型の栽培が可能である(表1)。調製重が重く、生育が揃う品種として、クリスプヘッドは「ワトソン」、緑色系リーフは「カットマン」、赤色系リーフは「レッドファルダー」、コスは「コスタリカ2号」が適している。
  2. 寒締めは、2月上旬から馴化を数日行い2~3週間処理を行う。なお、処理中のハウス内気温及び地温は表4となった。
    クリスプヘッド(玉)レタスでは、低温性障害が少なく歯触りが向上する「ワトソン」と食味が良く向上する「シリウス」が有望品種であり(表2)、糖度・スクロースの増加、品種により甘味アミノ酸の増加及び苦味アミノ酸の減少が認められる(表3)。
    リーフ(葉)レタスのうち赤色系では、濃赤色となる「レッドファルダー」と苦味が少なくなる「レッドウェーブ」が有望品種であり(表2)、糖度・スクロース・アントシアニンの増加、品種により甘味アミノ酸・総アミノ酸の増加及び苦味アミノ酸の減少が認められる(表3)。
成果の活用面・留意点
  1. 無加温二重被覆ハウス内で最低気温が-2℃ 以上を確保できる南東北の一部で適応可能である。
図表1 232911-1.gif
図表2 232911-2.gif
図表3 232911-3.png
図表4 232911-4.png
カテゴリ 育苗 温度管理 くり 栽培技術 播種 品種 野菜栽培 良食味 レタス

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