染色体に対応付けられた単純反復配列(SSR)を基にしたネギ連鎖地図

タイトル 染色体に対応付けられた単純反復配列(SSR)を基にしたネギ連鎖地図
担当機関 (独)農業・食品産業技術総合研究機構 野菜茶業研究所
研究期間 2004~2008
研究担当者 河野いづみ(STAFF 研)
金森裕之(STAFF 研)
山下謙一郎
執行正義(山口大農)
若生忠幸
小原隆由
小島昭夫
塚崎光
布目司
福岡浩之
米丸淳一(生物研)
発行年度 2008
要約  約250個のネギ単純反復配列(SSR)マーカーおよびタマネギ発現遺伝子配列タグ(EST)マーカーで構築された連鎖地図は、17連鎖群、全長2116cMである。これらの連鎖群は、ネギおよびタマネギの染色体と対応付けられている。
キーワード ネギ、連鎖地図、DNAマーカー、マイクロサテライト、染色体、タマネギ
背景・ねらい  有用形質の遺伝様式を明らかにするためには、連鎖地図を用いたQTL解析が有効である。また、汎用性の高いDNAマーカーを利用した連鎖地図を構築することにより、近縁種とのシンテニー(異なる種の染色体間で遺伝子の配列が類似していること)を利用した有用形質のマッピングも可能となる。しかし、ネギ属野菜ではゲノム情報の蓄積が乏しく、DNAマーカーの開発が遅れており、遺伝子型の識別能が高い共優性マーカーを主体とした連鎖地図は構築されていない。そこで、ネギおよびタマネギの遺伝情報から、共優性を示し、汎用性の高いDNAマーカーを基にしたネギ連鎖地図を構築する。
成果の内容・特徴
  1. ネギ千住群品種「西光」由来自殖系統D1s-15s-10sと九条群品種「九条太」由来自殖系統J1s-14s-23sとのF2集団225個体を基に構築した連鎖地図は、17連鎖群からなり、全長2116cMである(図1)。
  2. この連鎖地図には、ネギSSR 213個、タマネギEST 41個(うちEST-SSR 16個)、タマネギゲノム由来SSR 1個の合計255個のマーカーが座乗する(図1)。
  3. タマネギ染色体を1本添加したネギ系統(タマネギ単一染色体添加系統、ゲノム構成FF+nC、2n=17)のシリーズ(FF+1C~+8C)およびネギ染色体を1本欠失したタマネギとネギの二基三倍体(ネギ単一染色体欠失系統、ゲノム構成CCF-nF、2n=23)5系統(CCF-1F、-4F、-6F、-7F、-8F)を用いた解析により、17連鎖群全てがネギまたはタマネギの8本の染色体と対応付けられている(図1、図2)。
成果の活用面・留意点
  1. 連鎖地図の作成に用いたSSRマーカーは多型性が高く、また共優性を示すことから、異なる交配組み合わせを用いた遺伝解析や系統分類にも利用可能である。
  2. タマネギ(http://vegmarks.nivot.affrc.go.jp/VegMarks/jsp/index.jsp)で公開されている。
図表1 233140-1.gif
図表2 233140-2.gif
カテゴリ たまねぎ DNAマーカー ねぎ 品種

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