タイトル |
桑枝軟腐病の発生生態と被害回避技術 |
担当機関 |
岩手県蚕業試験場 |
研究期間 |
1988~1990 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1989 |
成果の内容・特徴 |
- 技術・情報の内容及び特徴
- 桑枝軟腐病の発生生態
- 桑枝軟腐病菌は晩秋期に枝条の切口から侵入し、春になって急激に枝枯れを進行させ、
放置すれば株枯れまで進むことも多い。
- 桑枝軟腐病は晩秋期(9月)の中間伐採時に、残枝条に緑葉が残らない状態の時発生
する。この場合、伐採時期が早いほど被害が大きい。また、伐採程度の強い深切り ほど被害が大きくなる。
- 被害回避技術
- 9月の中間伐採は深切りを避け、落葉長を考慮して、緑葉が5枚以上残るように刈高を
調節する。
- 過繁茂を解消し、落葉を防止するため、隔畦収穫・2畦残し2畦収穫など、収穫法の
改善を図る。
- 春に桑枝軟腐病の症状が確認されたときは、直ちに春切して株の枯死を防止する。
- 技術・情報の適用効果
- 欠株による桑園の荒廃を防止し、生産力が維持できる。
- 回避技術の励行で春蚕用桑が確保され、飼育計画に支障を来たさない。
- 適用の範囲
県下全域
- 普及指導上の留意点
- 密植桑園は、早い時期から落葉長が高くなりやすく、桑園の中心部では思わぬ高さ
まで落葉していることがあるため、機械収穫では、中心部の落葉長を確認して 刈高を決定する。
- 晩秋期の中間伐採は、他の枝枯性障害(胴枯病、芽枯病、寒枯など)とも関係が深く、
中間伐採の巧拙は桑園生産力の維持に大きく影響するため、緑葉を残して樹勢の 確保に努める。
図1. 伐採時期と桑枝軟腐病の被害 図2. 桑枝軟腐病による春の枝枯れ
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図表1 |
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図表2 |
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カテゴリ |
桑
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