成果の内容・特徴 |
- 技術・情報の内容及び特徴
- 水稲「秋田糯43号」は、早生、安定多収、餅質良好の糯品種である。
平成4年度より奨励品種に採用される予定である。
- 昭和56年に強稈、多収の糯品種を目標として「中部糯37号」を母、「アキヒカリ」を
父として人工交配し、平成元年F9より「秋田糯45号」の系統名を付し、 県内現地試験に供試して検討を重ねてきた。「秋田糯45号」は平成3年でF11になる。
- 出穂期は「オトメモチ」より2~3日早い、育成地では早生に属する。
- 「オトメモチ」に比べ稈長はやや短く、穂長は長い、穂数は多い、短稈の
偏穂数型で、耐倒伏性は「オトメモチ」より強い。「オトメモチ」より多収で外観品質 及び餅質も勝る。
- 耐冷性は「オトメモチ」よりは強く中程度である。いもち病抵抗性遺伝型はpi-aと
推定され、圃場抵抗性は、葉いもち、穂いもちとも「オトメモチ」より強い中程度 である。白葉枯病抵抗性は中、穂発芽性も中程度である。
秋田糯45号の特性概要 - 技術・情報の適用効果
「オトメモチ」は昭和41年採用以降秋田県内の県北及び県南山間部を中心に強稈、 多収の糯品種として貢献してきたが、いもち病に弱い上に餅質に難点があった。 「秋田糯45号」は「オトメモチ」よりさらに強稈、多収で耐冷性が強く、穂発芽性も 「オトメモチ」より改善されており、餅質も優れているので、「オトメモチ」に 替えて普及することによって、山間部を中心とする県内糯米生産の安定生産に 寄与できる。
- 適用の範囲
県内高標高地を除く県内一円
- 普及指導上の留意点
- 短稈で耐倒伏性強だが、登熟と品質向上のために過剰な追肥は避け、幼形期および
減分期追肥を中心とする。
- 遅刈りは品質の低下を招くので、適期刈り取りに努める。
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