タイトル |
水稲の苗の種類の組合せによる作期拡大 |
担当機関 |
岩手県立農業試験場 |
研究期間 |
1984~1990 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1990 |
成果の内容・特徴 |
- 技術・情報の内容及び特徴
播種量の異なる苗の特性を明らかにし、それらの苗を組み合わせて移植期を拡大 することができる。
- 播種期による苗の特性
- 苗の移植可能最小日数
苗マットの形成からみた移植可能な育苗最小日数は、稚苗(播種量200~160g)で 15~20日、中苗(播種量140~80g)で25~30日、成苗(播種量120~60g)30~35日 である。ただし、苗取り板を使用する場合には稚苗で10~15日、中苗で20~25日、 成苗で25~30日となる(表1)。
- 苗の草丈
通常の管理で育苗した場合に、苗の草丈が10cm前後になる育苗日数は、稚苗育苗で 15日前後、中苗育苗で25日前後、成苗育苗で30日前後で、播種量による差はほとんど 見られない。
- 苗の移植可能な最大日数
苗の移植可能な最大日数は、稚苗で25~30日、中苗で35~50日、成苗で45~60日である (表2)。
- 移植期と出穂期(滝沢:あきたこまち)
滝沢のあきたこまちの場合、稚苗では、移植早限(5月12日)から5月20日頃まで 移植可能である。中苗では移植早限から5月25日頃まで移植可能である。成苗では、 移植早限から5月末まで移植可能である(図1、 図2)。
- 技術・情報の適用効果
- 播種量を変えることで移植作業ピークを崩すことができる。
- 同一品種を作付しても、ある程度の危険分散及び規模拡大も可能となる。
- 適用の範囲
岩手県内のササニシキ、あきたこまち、たかねみのりの栽培地帯
- 普及指導上の留意点
- 各育苗法の播種期は、育苗時期・場所によって異なる。
- 育苗日数が長くなる場合は、苗の生育を見て適切な追肥などの管理が必要である。
- 特殊な栽培法では当てはまらない。また、同一栽培法でも、移植時の苗の葉齢によって
出穂期が異なる。
- 予想出穂期は平年を想定しているので、利用する場合は年次変動を考慮する。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
育苗
規模拡大
水稲
播種
品種
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