タイトル |
土壌pH、電気伝導度による簡易土壌診断 |
担当機関 |
岩手県立農業試験場 |
研究期間 |
1987~1990 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1990 |
成果の内容・特徴 |
- 技術・情報の内容及び特徴
- ECによる硝酸蓄積の判断
ECの測定値が以下の場合硝酸態窒素の過剰蓄積と判断する。
 - EC, pHによる塩基および微量要素診断
 - 生土分析におけるEC, pHの補正
- EC:生土をそのまま測定した場合、以下の式で補正する。
(補正EC)=(生土のEC)×100/(100-w) w:生土の含水率(%)
- pH(H2O, KCl):生土での測定値をそのまま用いる。
図1 pH(KCl)と塩基飽和度の関係 図2 風乾土ECと水分を補正した生土ECの関係 図3 風乾土pH(H2O)と生土pH(H2O)の関係 図4 pH(H2O)とpH(KCl)の差と硝酸態窒素の関係 図5 pH(KCl)と置換酸度の関係 - 技術・情報の適用効果
- 現地において、簡易に土壌診断が行え、障害対策などに対して敏速な対応が
可能となる。
- ECの影響(硝酸態窒素など)を考慮した土壌中の塩基含量の推定ができるので、
塩基補給の要否判断が的確にできる。
- 生土分析でも、乾土による土壌管理基準を適用できることになる。
- 適用の範囲
耕地土壌一般に適用できる。
- 普及指導上の留意点
- 微量要素の過不足は作物の生育状況と合わせて判断する。またpHが適正範囲でも
塩基間のアンバランスが生じている場合があるので作物の生育を必ず確認する。
- 資材投入量やカリ減肥等の処方は診断室における精密診断の結果をもとに行う。
- 畑土壌の含水率は大雨等の直後で土壌が泥ねい化している場合を除けば、概ね
以下の値とみられるので、ECを生土で測定したときは以下の係数を乗じておおよその 補正ができる。
 - ECが測定できない場合は、pH(H2O)からpH(KCl)を差し引いた値が0.4以下の
とき、硝酸態窒素が蓄積していると判断できる。ただし、これから蓄積量の目安を つけることはできない。
- pH(KCl)4.5以下の場合はAl3+の過剰(置換酸度Y1が高い)による
根の伸長阻害が起こる恐れがあるので適正pHまで改良する。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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図表5 |
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カテゴリ |
簡易土壌診断
土壌診断
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