タイトル |
住民参加による集落計画目標体系の策定手法 |
担当機関 |
東北農業試験場 |
研究期間 |
1988~1990 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1990 |
成果の内容・特徴 |
- 技術・情報の内容及び特徴
本研究では、集落単位での実効的な農村計画の遂行に資するために、住民の様々な 意向を集約した集落計画目標体系の策定ならびに目標体系策定手法の開発を行った。 得られた主要成果の内容および特徴は以下のとおりである。
- 計画目標の階層構造体系
集落の活性化実現にとって重要と思われる個別目標のリストをつくり、それを 「集落の活性化」を最終目標とするピラミッド型の階層構造図に体系化した (図)。この階層構造図では、「集落の活性化」の 下位に三つの大目標を位置づけ、その内容を表す目標をそれぞれの下位に位置づけて いる。末端には具体的な整備計画・行動計画を示す個別目標を位置づけている。この 計画目標の階層構造体系は一般型であり、各地域の個別条件に応じて、細部を変更 することができる。
- 目標の重要度に関する住民意識の把握手法
本研究では、設定した階層構造体系における目標の重要度に関する住民意識を 効果的に測定するため、階層構造分析法(AHP)を用いている。AHPを用いることにより、 各目標に関する住民の主観的な重要度を定量的ウエイトとして推定できる。
- 技術・情報の適用効果
- ここで開発した集落計画目標体系策定手法は住民の意識構造の把握に基づくため、
現実の集落活性化方策に関する計画主体の意識決定支援に役立つ。
- この目標体系は集落計画のマスタープランとして位置づけることができ、これに
基づいて個々の事業、行動計画案の重要度の事前評価を行える。
- また事業、行動計画の実施後、再度住民の価値判断を把握することにより、効果の
事後評価を行える。
- 適用の範囲
特に制約はない
- 普及指導上の留意点
計画目標の重要度に関する住民意識は、地域条件及び性別、年齢、就業状況などの 住民属性によって多様化していることが予想される。実際の計画目標体系策定に 際しては、こうした意識の相違を踏まえることが必要である。
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図表1 |
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カテゴリ |
くり
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