双翅目害虫類の調査用効率的アニマルトラップ

タイトル 双翅目害虫類の調査用効率的アニマルトラップ
担当機関 東北農業試験場
研究期間 1990~1995
研究担当者
発行年度 1990
成果の内容・特徴
  1. 技術・情報の内容及び特徴
    1. ヒトや家畜に飛来する双翅目害虫類の調査には、捕虫網によるすくい取りと
      CO2トラップ法が一般に用いられる。しかしこれらの方法では、調査者
      であるヒトの影響を除くことができず、また、寄主動物に対する加害生態等を詳しく
      調査することができない。そこで、寄主動物自体を誘引源にしたトラップ
      (アニマルトラップと称する)を開発したところ、本トラップは、双翅目害虫類の調査に
      効率的に活用できることを、従来の方法との比較試験等で確認した
      (表1)。
    2. トラップの構造は図1のようで、牛用、鶏用とも
      外観かまぼこ型、両端にドアを設け、牛用では育成牛1頭を保定枠に入れて収容、長さ
      270cm、幅180cm、側面の高さ140cm、運搬時に中央で2個に分離でき、また、鶏用では
      成鶏4羽を飼育ケージに入れて収容、長さ120cm、幅110cm、側面の高さ70cmとした。
      害虫類の侵入口であるスリットは幅10cm、断面がロート状で、トラップ両側に牛用では
      3段、鶏用では1段設けた。トラップ骨組みには亜鉛メッキ鉄パイプ(外径19mm)を
      使用し、スリットを除く全面を黒色のテトロン製ゴースで被った。トラップ内に捕獲
      された害虫類の回収には、改良した小型電気掃除機と捕虫網を用いた
      (写真1)。
  2. 技術・情報の適用効果
    1. 今回開発されたトラップは、双翅目害虫類の寄主動物に対する加害生態や吸血嗜好性の
      調査、薬剤の効果試験等に効率的に活用できる。
    2. 誘引源にCO2等を用いることで、カ、ブユ類など小型吸血昆虫類の効率的な
      捕獲用トラップとしても使用できる。
  3. 適用の範囲
    地域、地帯を問わない。
  4. 普及指導上の留意点
    1. アブ類の捕獲には、トラップの色や侵入口となるスリット幅について検討が必要
      である。
    2. 施設園芸用資材を使用することで、制作費を安くできる。

図表1 233440-1.gif
図表2 233440-2.gif
図表3 233440-3.gif
カテゴリ 害虫 施設園芸 薬剤

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