タイトル |
イチゴの夏秋穫り栽培のための簡易花成処理技術 |
担当機関 |
秋田県農業試験場 |
研究期間 |
1989~1990 |
研究担当者 |
|
発行年度 |
1990 |
成果の内容・特徴 |
- 技術・情報の内容及び特徴
- 女峰、宝交早生、とよのか、ひのみね、ベルルージュで、地下水(水温13度C)を利用した
根部冷水かけ流しによる水冷短日処理・水冷処理および坑道(気温13度C)を利用した 夜冷短日処理・暗黒低温処理について検討した。
- 処理期間は根部冷水かけ流しではベルルージュで6月23日~7月29日の30日間、他の品種で
7月9日~7月29日の20日間、坑道利用では6月23日~7月13日の20日間とし、処理後、 雨よけパイプハウスに定植した。
- 20日間の水冷短日処理および水冷処理により、女峰、宝交早生、とよのか、ひのみねの
花芽は肥大期に達した。 (表1) - 水冷短日処理は水冷処理より花芽形成効果が高く、水冷短日処理の女峰ではほとんどの
株で開花し、ベルルージュでも開花する個体が見られた。 (表2) - 坑道を利用した夜冷短日および暗黒低温のいずれの処理でも、女峰、宝交早生、
とよのか、ひのみねで開花し、暗黒低温に比べ夜冷短日の処理効果が高い傾向が見られた。 (表3)(図1)
- 技術・情報の適用効果
根部冷水かけ流しや坑道を利用することにより、冷蔵庫を用いる低温処理法に比べ 花芽形成処理が簡易となり、女峰などの促成栽培用品種を用いた夏秋穫り栽培の 導入がはかられる。
- 普及指導上の留意点
- 苗の体内窒素濃度を下げてから処理を行う。
- 根部冷水かけ流しは水質によって生育が阻害される場合がある。
- 水温や気温が処理に適した温度であるか確認する。
- 水冷短日処理では、被覆後の温度上昇を防ぐため遮光資材と遮熱資材を併用する。
- 花芽形成を確認してから定植を行う。
|
図表1 |
 |
図表2 |
 |
図表3 |
 |
図表4 |
 |
カテゴリ |
いちご
栽培技術
品種
|