タイトル |
合意形成支援のためのAHP計算システム |
担当機関 |
岩手県立農業試験場 |
研究期間 |
1989~1991 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1991 |
成果の内容・特徴 |
- 技術・情報の内容及び特徴
東北農試では、効率的かつ科学的に望ましい地域活性化方策の抽出・評価 ・選択に関する地域住民の意思決定を支援するシステム、TN法を開発中で ある。この方法では、AHP分析を地域活性化のアイディアの選択手法のひと つとしている。 このAHP分析処理過程において、地域住民(回答者個々及び全員)の総合重要 度を迅速に計算し、リアルタイムでフィードバックできるシステムを開発し た。このシステムは、項目(対策)の設定、AHPの定量化、集計、出力を一連 の流れで操作することができる。 なお、分析の特徴である項目間の一対比較の際に、結果の整合度(精度)を 高める方法として、東北農試で取り組んだ「項目に対する予備評価を基に -対比較をする手法」を参考とした。 図 階層構造図による計算結果の出力例- システムの特徴
- 3段階までの階層構造を設定でき、この各段階の項目は5つまで設定できる。
- 回答者個々の重要度の定量結果がファイルに保存できる(なお、システムで
処理できる回答者数は、20人まで)。
- 集落や属性(男女別など)の定量結果平均をシステム上で計算できる。
- 重要度の定量結果(個人、集落、属性)が階層構造図でプリントアウトできる。
- キー操作を簡略化し、統合型ソフトに慣れていない人でも利用可能である。
- システムの構成
「設定」、「評価」、「集計」、「印刷」、「終了」の5項目から構成され、 67個のファイルがあり、計算結果のデータは、拡張子:DATで保存されるよう になっている。
- 技術・情報の適用効果
- 図のような階層構造図の出力で、回答者の主観的考えを分かりやすくフィードバック
し、意思決定への支援ができる。
- 平均を計算できることで、集落全体及び属性毎の意識を容易に把握することができ、
集落の方向づけなど指導の参考となる。
- 適用の範囲
特に制限はない
- 普及指導上の留意点
- 本システムは、市販の統合型ソフトを用いて作成した。利用する場合は、別途、MS-DOS
と統合型ソフト(Lotus 1-2-3 R2.1J plus)を購入しなければならない。
- 平均の計算には、幾何平均を採用している。
- 所要時間は、回答者、項目の設定、コンピュータの性能にもよるが、1人当り30~60分
程度要する。
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図表1 |
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