成果の内容・特徴 |
- 技術・情報の内容及び特徴
- 球根の肥大
りん片ざしにより、養成1年目は約5gの小球を形成し、そのまま養成栽培を継続すると、 2年目約10gに肥大する。3年目はこの球根を植え替えることにより、平均20g以上の 球根が養成される(表1、 表2、表3)。
- りん片ざし
りん片は0.3g以上あれば球根養成に利用できる。りん片ざしの時期は11月中旬から 12月上旬頃とし、さし床用土は川砂等無病のものを用いる。りん片ざしは育苗箱に りん片を2分の1~3分の1の深さにさし芽し、温床に置き最低気温10度Cを確保するために 保温マットトンネルを行う。40日後頃から発根するので根が2~3cmになったら2.5号黒色 ポリポット等に鉢上げを行い、活着したら無加温ビニールハウス内で保温マットで 被覆して育苗する(表1、 表2、表3)。
- 栽培条件
1年目はうね幅160cm、条間10cm株間10cmの9条植えとして発根したりん片を5月中旬に 植え、3年目はうね幅160cm、条間12cm株間12cmの8条植えで10月上旬に小球根を 植え付ける。黒マルチをし、ポリトンネルによる雨よけ栽培とする。ポリトンネルは 幅約110cm、高さ約150cmで両わきをうね面から約50cm開放しておく。
- 摘らい処理
発らいが完了する6月中旬頃に摘らいすることにより、養成球根の大幅な肥大が図れる。
- 技術・情報の適用効果
スカシユリの品種「コネチカットキング」のりん片による球肥大様相が解明され、 スカシユリ球根の自家養成が可能となる。
- 適用の範囲
青森県下全域
- 普及指導上の留意点
春先の乾燥により初期生育が抑制されるので、6月中旬までは適宜かん水する。
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