タイトル |
原蚕の全齢人工飼料育の実用化試験 |
担当機関 |
福島県蚕業試験場 |
研究期間 |
1991~1991 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1991 |
成果の内容・特徴 |
- 技術・情報の内容及び特徴
原蚕の全齢人工飼料育は、無毒優良蚕種の製造に極めて有効である。 本全齢人工飼料育技術を、蚕種業界に導入が可能かどうかを、技術指導を兼ねて 稚蚕期を当場で、壮蚕期は休止稚蚕共同飼育所を利用して、全齢人工飼料育、採種を 行い検討し、次のことを明らかにした。
- 防疫管理が十分であれば、病蚕の発生はほとんどなく、蚕児は90%以上が問題なく
成育する。
- 温湿度管理が十分であれば、経過は品種に関係なく飼育標準表通りであり、掃立てを
同時にすると、上蔟を除いた各齢中の蚕児の取扱いを同時に済ますことができる。
- 給繭蚕数歩合および健蛹歩合はともに高い。
- 総卵量が多く、精選卵歩合が85%内外で良好な成績である。
- 種繭1kg当り箱数は、桑育区のものよりかなり多い6箱程度採取できる。
- 微粒子病、原虫類の発生は皆無である。
- 1蚕期13.5箱、年5回飼育で経営計算をすると、種繭1kg生産費は、6,635円となり十分
経営に適う。
表1 飼育に関する事項(1) 表2 飼育に関する事項(2) 表3 採種に関する事項 - 技術・情報の適用効果
蚕種製造計画に本技術を組入れると、無毒蚕種で、歩留りの高い合理的な生産体制が 成立する。
- 適用の範囲
蚕種業界
- 普及指導上の留意点
経営計算は、粉体飼料を購入して飼料調製をした場合のものであり、調製施設への 投資分については含まない。飼育は、人工飼料育をするための施設の基本構造の維持 および防疫管理を徹底することが肝要である。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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カテゴリ |
桑
経営管理
品種
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