タイトル |
花粉を飛散させないペレニアルライグラス系統「エムエスピーエイワン」 |
担当機関 |
(独)農業・食品産業技術総合研究機構 畜産草地研究所 |
研究期間 |
1998~2009 |
研究担当者 |
荒川 明
藤森雅博
杉田紳一
内山和宏
水野和彦
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発行年度 |
2009 |
要約 |
2倍体ペレニアルライグラス系統「エムエスピーエイワン(MSPA1)」は雄性不稔であるため、花粉を飛散させない。道路法面や公園緑地での緑化用に用いた場合に、花粉症の原因とならない。
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キーワード |
ペレニアルライグラス、花粉、細胞質雄性不稔、飼料作物育種
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背景・ねらい |
ペレニアルライグラスは飼料用として放牧などに用いられる他、道路法面や公園緑地などの緑化用にも用いられている。花粉を飛散させない系統が育成されれば、緑化利用における花粉症の防止を図ることができる。
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成果の内容・特徴 |
- イタリアンライグラス「ワセアオバ」から見いだされた雄性不稔細胞質を持つ個体に、2倍体ペレニアルライグラス「キヨサト」から見いだされた2個体(Ki1およびKi2)を交雑した後代は、全て花粉稔性が不稔である。しかし、その後代に「キヨサト」40個体を授粉して得られた後代からは可稔の個体が出現する(平成15年度成果情報)。
- そこで、その後代に、Ki1およびKi2、さらに、それらの単交雑後代である「エムエスピービーワン」(以下、「MSPB1」)を戻し交雑し、図1に示すように「エムエスピーエイワン」(以下、「MSPA1」)を育成した。
- 「MSPA1」は、全ての個体が全く花粉を飛散させない(表1)。
- 「MSPA1」の早晩性および形態特性については、「キヨサト」と大きな違いはない。また、芒がなく、蛍光反応性が低いなど、ペレニアルライグラスの特徴を示す(表2)。
- 温暖地では夏季に枯死するため、2年以上の利用は困難である(表2)。
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成果の活用面・留意点 |
- 花粉症の原因とならない緑化用植物として、道路法面や公園緑地で利用できる。
- 「MSPB1」以外の花粉親系統を用いて採種した後代では、花粉を飛散させる個体が出現する。他のライグラスの花粉源から受粉し自然下種した後代は花粉稔性も持つ可能性があるため、管理上注意を要する。
- 寒冷地における永続性は不明であり、利用目的に応じた適応性については検討が必要である。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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カテゴリ |
育種
イタリアンライグラス
受粉
飼料作物
飼料用作物
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