| タイトル | 大陸棚-黒潮系水域生態系におけるマイクロネクトンの役割の解明 |
|---|---|
| 担当機関 | (独)水産総合研究センター 西海区水産研究所 |
| 研究期間 | 2006~2010 |
| 研究担当者 |
佐々千由紀 田中寛繁 大下誠二 高橋素光 塚本洋一 酒井 猛 依田真里 由上龍嗣 白石哲朗 |
| 発行年度 | 2009 |
| 要約 | 東シナ海のマイクロネクトンが重要浮魚類の資源変動に及ぼす影響を明らかにするため、東シナ海域を代表するハダカイワシ科4種(イワハダカ、サガミハダカ・ヒロハダカおよびハダカイワシ)を主対象魚種として、分布、成長、成熟特性及び食性について研究を行い、これらの魚種について産卵時期、初期成長、日間摂餌量、現存量などの知見を得た。 |
| 背景・ねらい | 東シナ海ではハダカイワシ類をはじめとするマイクロネクトンの現存量は浮魚類(アジ類・サバ類・イワシ類)よりも多く、一部は浮魚類と同所的に分布している。そのため、浮魚類との生態的な競合が想定される。本課題では、東シナ海におけるマイクロネクトンの種組成、生活史、成長・成熟および摂餌生態を明らかにし、それらが水産有用種を含む東シナ海域生態系で果たす役割を評価することを目的とした。 |
| 成果の内容・特徴 | (1)調査船調査による漁獲組成から、東シナ海域でのマイクロネクトン群集の中で、イワハダカ(陸棚群集)、サガミハダカ・ヒロハダカおよびハダカイワシ(いずれも陸棚縁辺群集)が鍵種である事が明らかになった。(2)生殖腺の観察によりハダカイワシでは体長約100mm以上で成熟が開始することが明らかとなり(図1)、主産卵期は6~8月と推定された。(3)イワハダカの耳石日輪数と体長の関係を求めたところ、ふ化後120日程度で成魚サイズ(標準体長35mm程度)にまで成長をすることが分かった(図2)。(4)九州西岸におけるサガミハダカとヒロハダカの日間摂餌量をサガミハダカでは体重当たり2.8%、ヒロハダカでは3.3%と推定した。(5)炭素・窒素安定同位体比による分析から、マアジ、サバ、イワシ類など浮魚類や陸棚群集のイワハダカに比べ陸棚縁辺群集であるサガミハダカ・ヒロハダカの値は低く、摂餌生態もしくは環境条件が異なることが推定された(図3)。(6)九州西岸においてハダカイワシ類の現存量が年により大きく変動することを明らかにし、その要因として黒潮流量の変化が関係することを示唆した(図4)。 |
| 成果の活用面・留意点 | マイクロネクトンとイワシ類、アジ、サバ類など水産上重要な浮魚類とは、餌(動物プランクトン)をはじめ様々な種間競合が生じていることが想定される。従って、マイクロネクトンの生物学的情報を集積して海洋生態系における地位を明らかにすることにより、水産上重要な浮魚類の資源変動要因の解明に寄与することが期待される。 |
| 図表1 | ![]() |
| 図表2 | ![]() |
| 図表3 | ![]() |
| 図表4 | ![]() |
| カテゴリ |
| 粗飼料の給与は牛の腸管出血性大腸菌O157の排菌を抑制する |
| キンギョソウの短日処理による開花調節技術 |
| アフラトキシンの生合成に関与するO-methyltransferase |