宮崎県産シイラを用いた焼酎もろみ漬けの研究開発

タイトル 宮崎県産シイラを用いた焼酎もろみ漬けの研究開発
担当機関 宮崎県水産試験場
研究期間 2007~2008
研究担当者 長野昌子
赤嶺そのみ
安田広志
永友聖代
発行年度 2009
要約 本県産の焼酎の蒸留粕(焼酎粕)に麹を添加した食品加工用漬け床を開発し、本県産シイラを漬け込んだ焼酎もろみ漬け製品を商品化した。その漬け床に漬け込んだシイラの焼成は、独特かつ香ばしい風味を有しており、機能性成分として注目されているGABAが増加していることが分かった。
背景・ねらい シイラは、本県で特に多く漁獲・水揚げされているが、盛漁期である夏季に集中して漁獲されるため、その9割が未加工のまま安価な値段で県外へ出荷されていた。
そこで、シイラの魚価向上・需要拡大のため、「焼酎の蒸留粕(焼酎粕)に麹を加えた加工用漬け床」を開発し、「シイラ焼酎もろみ漬け」を製品化した。併せて加工原料となるシイラの適切な冷凍保管期間、保管方法を明らかにした。
成果の内容・特徴
  1. 機械化されていなかったシイラフィレ加工に取り組み、手作業と同程度の歩留まりを達成できた(表1)。
  2. シイラフィレを真空包装し、-25℃以下の冷凍庫で保管することで、約1年間魚肉を加工原料として保管可能であることを明らかにした(表2)。
  3. 焼酎の蒸留粕(焼酎粕)に着目し、麹を添加させた漬け床を開発した。漬け床の成分を分析した結果、有用成分を多く含んでおり(図1)、更に漬け床に漬けた魚肉にも漬け床由来の有用成分が増加していることが分かった(図2)。
  4. 漬け床中の有用成分、特にGABAに着目し、GABAの増加する最適条件を見出した(図3、4)。
  5. 開発した漬け床技術は、「シイラ焼酎もろみ漬け」として商品化された。
成果の活用面・留意点 商品化された製品中のGABAを増加させた製品や麹の種類を変える等の試験によって高付加価値製品が開発できれば、製品のバリエーションを増やすことが出来る。
また、これまでに開発した「焼酎もろみ漬け」の製造技術に関しては、現在特許が登録され、この技術が権利化された。焼酎もろみ漬け製品が県のブランドに認証されたことによって、本県特産品としての販売がなされ、シイラの価格向上・安定に繋がる。
図表1 234328-1.png
図表2 234328-2.png
図表3 234328-3.png
図表4 234328-4.png
図表5 234328-5.png
図表6 234328-6.png
カテゴリ 加工 機械化 機能性成分 高付加価値 出荷調整 需要拡大

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