タイトル | フタテンチビヨコバイ加害によるワラビー萎縮症は幼虫の吸汁によっても発症する |
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担当機関 | (独)農業・食品産業技術総合研究機構 九州沖縄農業研究センター |
研究期間 | 2010~2010 |
研究担当者 |
松倉啓一郎 松村正哉 |
発行年度 | 2010 |
要約 | ワラビー萎縮症はフタテンチビヨコバイ幼虫が植物を吸汁することによっても発症する。幼虫によって引き起こされる症状の発症程度はフタテンチビヨコバイ成虫による加害時と同程度で、加害する幼虫密度の増加とともに発症程度が増加する。 |
キーワード | ゴール、飼料作物、トウモロコシ、生育障害 |
背景・ねらい | 多くのイネ科植物ではフタテンチビヨコバイ(Cicadulina bipunctata)成虫の加害によってワラビー萎縮症が発症する。この症状の特徴は葉のコブ状の隆起(ゴール化)と草丈の著しい伸長抑制であり、九州中南部の飼料用トウモロコシの夏播き栽培では本症状による減収が問題となっている。 一般的なゴール形成昆虫は、成虫あるいは幼虫どちらか一方がゴールを誘導し、加害部位にゴールを作り、その場所に定着することでさまざまな利益を得ている。しかし、フタテンチビヨコバイは加害部位以外の組織にゴールを作るうえ、ゴール形成箇所には定着しない。さらに、ヨコバイ科の中でゴール形成能力を有するのはCicadulina属の一部の種だけであることから、フタテンチビヨコバイによるゴール形成の生物学的意義は一般的なゴール形成昆虫のものとは異なると考えられる。 また、9月から10月にかけての野外でのフタテンチビヨコバイ幼虫密度は、成虫と同等かそれ以上となる。しかし、ワラビー萎縮症の被害発生に対する幼虫の影響はこれまで検討されていない。 Cicadulina属特有のゴール形成能力の生物学的意義の解明、ならびにワラビー萎縮症による被害発生に対する幼虫の影響を明らかにするため、フタテンチビヨコバイ幼虫の加害能力について検討する。 |
成果の内容・特徴 |
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成果の活用面・留意点 |
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図表1 | |
図表2 | |
図表3 | |
カテゴリ | 病害虫 飼料作物 飼料用作物 とうもろこし 防除 |