無加温ハウスにおける「田辺」ダイコン、「天王寺」カブの採種時期の早期限界

タイトル 無加温ハウスにおける「田辺」ダイコン、「天王寺」カブの採種時期の早期限界
担当機関 大阪農総研
研究期間 2006~2008
研究担当者
発行年度 2008
要約
無加温ハウスで「田辺」ダイコン、「天王寺」カブを採種栽培する場合、慣行の採種時期より1か月早く収穫(早刈り)しても発芽率60%以上の種子が採種できる。この場合の乾燥種子の100粒重は田辺ダイコンで1.5g、天王寺カブで0.17gである。
キーワード 「田辺」ダイコン、「天王寺」カブ、種子、採種、早刈り、無加温ハウス
背景・ねらい
大阪府は「なにわの伝統野菜」の生産振興のため、「田辺」ダイコン、「天王寺」カブの種子の配付を行っている。研究所で生産した種子量では、府内の必要種子量を確保できないため、生産者が種子を1回増殖して生産に利用する取り決めになっている。しかし、近年採種経験のある農家が少ないことに加え、「田辺」の完熟種子は、莢が極めて固く、種子の取り出しが困難なこと、また、「天王寺」は、種子の成熟に伴って莢が自然裂開して種子が飛び散り種子の必要量の回収が困難であることから、生産者らに対して効率的な採種方法を示すことにより、伝統野菜の安定供給に寄与する。
成果の内容・特徴
  1. 6月採種が標準的な「田辺」ダイコンの場合、開花はじめから68日目の5月9日以降に採種した種子では、100粒重が1.5g以上になり(図1)、その発芽率が60%以上になる(図2)。
  2. 2.5月採種が標準的な「天王寺」カブの場合、開花はじめから53日目の4月11日以降に採種した種子では、100粒重が0.17g以上になり(図3)、その発芽率が60%以上になる(図4)。
成果の活用面・留意点
  1. 乾燥後の早刈り種子の播種後の生育は、標準採種種子とほぼ同様である。
  2. 本結果は、ビニールハウス内で、受粉のためにクロマルハナバチを導入して栽培した結果である。「田辺」ダイコン、「天王寺」カブの開花はじめは、それぞれ3月2日、2月18日であった。露地栽培では、種子の収穫期がさらに遅くなると推定される。
  3. 本情報は、ダイコン、カブの採種栽培を行う場合に活用できる。
図表1 235004-1.jpg
図表2 235004-2.jpg
図表3 235004-3.jpg
図表4 235004-4.jpg
カテゴリ かぶ 乾燥 受粉 だいこん 伝統野菜 播種 マルハナバチ

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