携帯型近赤外線分析装置を用いた挿核適期特定試験

タイトル 携帯型近赤外線分析装置を用いた挿核適期特定試験
担当機関 愛媛県農林水産研究所
研究期間 2009~2009
研究担当者 曽根謙一
発行年度 2010
要約 現在、真珠養殖は未曾有の経済不況の中で存続の危機に直面しており、商品価値の高い高品質真珠を生産するための技術開発が強く求められている。過去の研究により真珠品質と貝のグリコーゲン含量の間に関連性があることを確認してきたが、分析に多くの時間と労力が必要となる。そこで、携帯型の近赤外線分析装置による分析手法について検討し、効率的・実用的に挿核適期を判断する技術を開発した。
背景・ねらい 現在、真珠養殖は未曾有の経済不況の中で存続の危機に直面しており、商品価値の高い高品質真珠を生産するための技術開発が強く求められている。過去の研究により真珠品質と閉殻筋のグリコーゲン含量の間に関連性があることを確認してきたが、分析には多くの時間と労力が必要となる。また、大型の近赤外線分析装置によりグリコーゲン含量の簡易判断技術を開発してきたが多額の設備投資が必要となる。そこで、比較的安価な携帯型の近赤外線分析装置による測定条件について検討し、効率的・実用的に挿核適期を判断するための技術開発を行った。
成果の内容・特徴 携帯型近赤外線分析装置を用いて検量線の作成をおこなった結果、貝殻中央部よりも閉殻筋部に照射することで比較的精度の高い検量線が得られた(図1)。近赤外線分析装置により推定したアコヤガイ閉殻筋のグリコーゲン含量の推定値は従来の実測値と大きな違いはなく、その含量を大まかに判断することが可能であると考えられた(図2)。
また、今回の試験結果では、グリコーゲン含量と真珠品質の間に明確な傾向が認められ、約2%の状態が挿核適期と判断された(図3)。
成果の活用面・留意点 携帯型近赤外線分析装置により挿核適期を大まかに判断することが可能であると考えられるが、現在の養殖現場では様々なロットが使われていることと1年中挿核作業を実施しているので、さらに検証事例を増やしていくことにより養殖現場での実用化につながると期待される。
図表1 235123-1.png
図表2 235123-2.png
図表3 235123-3.png
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