低分子量寒天の開発と利用に関する研究

タイトル 低分子量寒天の開発と利用に関する研究
担当機関 岐阜県産業技術センター
研究期間 2008~2009
研究担当者 加島隆洋
神山真一
梅村澄夫
発行年度 2010
要約 岐阜県恵那市の伝統食品である「山岡細寒天」をゼリー飲料や嚥下・咀嚼困難者向けの介護食に利用するため、ジェリー強度を低下させた低分子量寒天を開発した。
背景・ねらい 恵那市山岡町の特産品である山岡細寒天は、和菓子製造用の凝固剤として消費されているが、その市場も成熟している。一方、高齢化やメタボリックシンドロームといった近年の社会背景から、増粘剤・食物繊維素材の用途は、嚥下・咀嚼困難者向け介護食やゼリー飲料などへ展開されている。しかし、山岡細寒天のジェリー強度は一般的に400~500g/cm2あり、それらの市場へ参入するには330g/cm2以下に低下させた低分子量寒天を開発する必要がある。
成果の内容・特徴 山岡細寒天の製造には、生天(ゲル化した寒天抽出液)の「裁ち(切断)」および「天出し(突き出し)」と呼ばれる独特の工程があるため、ジェリー強度を低下させても容易に折れたり崩れたりしない原料海藻を使用する必要があった。よって、数種の原料海藻について、寒天抽出試験を行い、低分子量寒天への加工適性を評価した結果、最適な2種を選抜することができた。選抜した原料海藻120kgを用いた実証試験では、ゼリー強度280g/cm2の細寒天が製造され、商品化することができた。
成果の活用面・留意点
  • 厚生労働省 特別用途食品 高齢者用食品の基準 咀嚼・嚥下困難者用食品の10,000N/㎡以下に対応した食品の製造が可能。
  • 寒天濃度0.55%以下でストローでも飲用できるゼリー飲料の製造が可能。
図表1 235161-1.png
図表2 235161-2.png
図表3 235161-3.png
図表4 235161-4.png
カテゴリ 加工適性

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