全国土壌温度図の作成と公開 ‐詳細な土壌温度図が「土壌情報閲覧システム」で閲覧できます‐

タイトル 全国土壌温度図の作成と公開 ‐詳細な土壌温度図が「土壌情報閲覧システム」で閲覧できます‐
担当機関 (独)農業環境技術研究所
研究期間
研究担当者 高田裕介
神山和則
小原洋
桑形恒男
発行年度 2011
要約 年平均土壌温度を高精度で地図化する手法を開発し、全国土壌温度図(解像度1km)を作成しました。土壌温度図は農環研が公開している「土壌情報閲覧システム」上で閲覧することができ、住所や緯度経度での検索が可能です。
背景・ねらい 表層下50cmの土壌温度は土壌分類、耕作適地の判定、土層中での物質移動モデルの適用などを行う際に重要な情報となります。しかし、土壌温度を広域的に地図化した例は極めて少なく、これまで気温からおおよその土壌温度を経験的に推定していました。本研究では、(1)表層下30‐50cmの位置の年平均土壌温度を高精度で地図化する手法を開発し、(2)住所や緯度経度などから年平均土壌温度を検索できるシステムの構築を目的としました。
成果の内容・特徴
  1. 年平均土壌温度の地図化手法の開発
    農林水産省および気象庁が実施した、表層から深さ30‐50cmの位置での土壌温度モニタリング(1930年代から1960年代にかけて全国108地点を対象)の結果をもとに、年平均土壌温度から年平均気温を差し引いた値(⊿ST_AT)と気象・地理的な関係性との検討を行いました。⊿ST_ATと標高との間に正の相関関係(r=0.46)が認められ、得られた回帰式{⊿ST_AT(oC)=0.0015(oCm-1)x標高(m)+1.8}とその予測誤差を用いた回帰クリギング法と呼ばれる地図化手法により⊿ST_ATの図を作成しました(図1)。気象業務支援センターが提供しているメッシュ気候値2000の年平均気温図と⊿ST_AT図を重ね合わせることで解像度1kmの年平均土壌温度図(図2)を作成しました。年平均土壌温度の地図化に伴う二乗平均平方根誤差は0.47℃(既存の公開データを使用)となり、高精度で予測できていることが明らかとなりました。
  2. 土壌温度図の閲覧方法
    年平均土壌温度図は農環研が公開している「土壌情報閲覧システム(http://agrimesh.dc.affrc.go.jp/soil_db/)(システム更新作業のためサービス休止中[2013年2月20日])」で閲覧することが可能です(図3)。「土壌情報閲覧システム」の土壌温度区分図閲覧ページから、住所もしくは緯度経度を入力することにより簡単に土壌温度図を検索できます。また、土壌温度図から土壌図への画面切り替えも簡単にできるため、土壌温度とともに農地土壌の種類や作土層の理化学性なども合わせて調べることが可能です。
図表1 235279-1.jpg
図表2 235279-2.jpg
図表3 235279-3.jpg
研究内容 http://www.niaes.affrc.go.jp/sinfo/result/result28/result28_48.html
カテゴリ モニタリング

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