アユの釣獲量と河床材料組成の関係

タイトル アユの釣獲量と河床材料組成の関係
担当機関 新潟県内水面水産試験場
研究期間 2008~2010
研究担当者 伊藤陽人
小池利通
野上泰宏
森 直也
樋口正仁
発行年度 2011
要約 アユ種苗の放流を行っているにも関わらず釣獲が不良な漁場が顕在化しているため、釣獲量と生息密度や河床材料の粒度組成の関係を調査した。その結果、不良漁場のアユの生息密度は良好漁場と比べて低く、河床材料の粒度組成が細粒化すると釣獲量が減少する傾向が認められた。これらのことから、漁場評価の一つの指標として河床材料の粒度組成が使用できると考えられた。
背景・ねらい アユ種苗の放流を行っているにも関わらずアユの釣獲が不良な漁場が顕在化している。釣獲量の回復には、不良漁場顕在化の原因解明が必要である。そこで、アユ釣獲量と、生息密度や河床材料の粒度組成等の河川環境との関係を調査した。
成果の内容・特徴
  1. 新潟県魚野川におけるアユの生息密度と友釣りによる単位努力量当たりのアユの釣獲量の間には有意な正の相関関係が認められ(図1)、不良漁場にはアユが生息していないと推測された。
  2. 不良漁場と良好漁場の水質や付着藻類の現存量には、著しい差異は認められなかったが、不良漁場では、浅い場所が消失し、平均流速が速い傾向が認められ、小型アユの生息には適さない環境になっていると考えられた。
  3. 河床材料の1㎡当たりのカウント数とアユの釣獲量の間には、有意な負の回帰関係が認められ(図2)、単位面積当たりの河床材料数が多いとアユの釣獲量が少なくなると考えられた。
  4. 河床材料を長径に基づいて5段階に区分した結果(表1)、長径25~50cmの巨石のカウント数が多くなると釣獲量も多くなるという有意な正の回帰関系が認められ(図3)、巨石のカウント数が漁場評価の指標になる可能性が考えられた。さらに、0.4cnm未満の砂泥のカウント数と釣獲量の間には負の回帰関係が認められたことから、河床材料の細粒化が不良漁場の顕在化に関与していると考えられた。
成果の活用面・留意点
  1. 河床材料の粒度組成とアユの釣獲量との間に有意な関係性が認められたことから、漁場評価の一つの指標として河床材料の粒度組成が使用できる。
  2. 河床材料の組成は変化することがあるので、継続的な調査が必要となる。
  3. 漁獲不振は、水質の悪化や疾病の発生などによってもおきることがあるため、河床材料以外の調査が必要になる場合がある。
図表1 235453-1.gif
図表2 235453-2.gif
図表3 235453-3.gif
図表4 235453-4.gif
図表5 235453-5.gif
図表6 235453-6.gif
研究内容 http://fra-seika.fra.affrc.go.jp/~dbmngr/cgi-bin/search/search_detail.cgi?RESULT_ID=3272&YEAR=2011
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