| タイトル |
東日本大震災以前の仙台湾天然アカガイと人工種苗の遺伝的多様度 |
| 担当機関 |
(独)水産総合研究センター 東北区水産研究所 |
| 研究期間 |
2009~2011 |
| 研究担当者 |
黒川忠英
関野正志
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| 発行年度 |
2012 |
| 要約 |
仙台湾の天然アカガイは、大きく3つの分布中心を持つが、遺伝的な特徴に違いは認められず、遺伝的な資源の管理単位は湾全体で一つと考えて良いことが判った。また、2009年生産の人工貝は半数以上が半兄弟であったことから、種苗生産過程における親貝の貢献度の偏りを減らす種苗生産方法の改良が今後の課題として残された。
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| 背景・ねらい |
仙台湾は、国産天然アカガイ生産高の約90%を占める主要漁場であり、閖上のアカガイとしてブランド化にも成功している。東日本大震災により、その漁業は壊滅的な被害を受けた。震災前の仙台湾におけるアカガイの分布や遺伝的多様性の情報は、今後アカガイ漁業が再興していく過程で重要な情報となると考えられる。本研究では、震災前の仙台湾内の個体群の遺伝的特徴の解析と、種苗放流用に生産された人工種苗との比較を行った。
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| 成果の内容・特徴 |
- 仙台湾のアカガイには大きく3つの分布中心があるが、この3地域の3年級間(2002から2004年生各47個体)について、ミトコンドリアDNAのハプロタイプ多様度と核DNAマーカー13個による遺伝的距離(FST)を比較したこれら分集団間の遺伝的距離は非常に小さく、分集団間に遺伝的な違いは見いだせなかった。つまり、アカガイの人工種苗生産には、湾内のどの地域の貝を親貝として用いても、またその種苗をどこに放流しても大きな問題ないと考えられた。
- 人工種苗生産貝とその親貝の親子判別を行った結果、2009年生産貝は半数以上が半兄弟であったことが明らかとなり、種苗生産過程における親貝の貢献度の偏りを減らす種苗生産方法の改良が今後の課題として残された(図1)。
- 仙台湾産とロシアや中国などの外国産のアカガイとはミトコンドリアDNAの塩基配列に違いがあることが明らかになり、両者をPCR法で区別できるようになった(図2)。
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| 成果の活用面・留意点 |
本研究は、宮城県水産技術センターと共同で実施したものである。
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| 図表1 |
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| 図表2 |
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| 研究内容 |
http://fra-seika.fra.affrc.go.jp/~dbmngr/cgi-bin/search/search_detail.cgi?RESULT_ID=4138&YEAR=2012
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| カテゴリ |
DNAマーカー
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