日本・ペルー共同アメリカオオアカイカ調査による加入状況の把握

タイトル 日本・ペルー共同アメリカオオアカイカ調査による加入状況の把握
担当機関 (独)水産総合研究センター 国際水産資源研究所
研究期間 2012~2012
研究担当者 酒井光夫
若林敏江
加藤慶樹
増島雅親
稲掛伝三
瀬川恭平
岡崎 誠
発行年度 2012
要約 資源水準が低下していたペルー海域のアメリカオオアカイカについて、資源状態の指標となる稚仔、若齢イカ、および産卵親イカのそれぞれの分布と量を明らかにすることを目的にペルーとの共同調査を行った。その結果、加入前の若齢イカや産卵親魚量の水準が高いことがわかり、資源は回復することが示唆された。
背景・ねらい 2009年6月から2010年3月にかけて発生したエル・ニーニョ現象などの急激な海洋環境変化によってアメリカオオアカイカ漁獲量が低下した。同資源の悪化を危惧したペルー政府は、我が国のいか釣漁船への入漁制限やTAC縮小などの漁業管理を強化した。現状の資源生物学的な情報が不足していることから、資源回復見通しや予測に関しては殆ど不明の状況である。このため、本種の再生産過程と結びつく稚仔の分布量や産卵親イカの分布量、加入と結びつく若齢イカの分布量に関して評価するため、ペルー政府機関と共同で開洋丸による調査を2011年12月4日から2012年2月7日にかけて実施した。また、同様な調査を行った2007年の調査結果とも比較を行った。
成果の内容・特徴
  1. ボンゴネットによるアメアカ稚仔の分布量を2007年調査と比較すると、ほぼ同様の産卵水準が確保されている。
  2. LCネットによるアメアカ若齢イカ(稚仔を除く外套長10cm未満のイカ)は、2007年調査に比べて圧倒的に若齢イカの出現密度が高く、ペルー沖合400海里にも高い出現密度が確認された。
  3. 釣り採集によるアメアカ産卵親魚CPUE(時間あたり一人あたりの釣獲重量kg)は2007年に比べて出現密度が濃く、本年は十分な再生産力を有している。
  4. 以上より、稚仔・若齢イカ・産卵親魚量(成熟雌イカ)ともに2007年の水準もしくはそれ以上であることから、ペルー海域のアメアカ資源は回復に向かうものと推察された。
  5. 調査終了後には、ペルー沿岸で実際に漁獲水準が回復し、調査船調査による予測が妥当であると判断された。
成果の活用面・留意点
  • アメリカオオアカイカ資源の各生活史段階における分布量と資源回復過程に関する基礎的資料となる。
  • 本調査結果がペルーの資源管理および漁業管理に適用され、ペルーの余剰資源が有効利用されることが期待される。
図表1 235505-1.gif
図表2 235505-2.gif
図表3 235505-3.gif
研究内容 http://fra-seika.fra.affrc.go.jp/~dbmngr/cgi-bin/search/search_detail.cgi?RESULT_ID=4266&YEAR=2012
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