タイトル |
トルコギキョウを低コストで冬季に計画的に出荷する技術 |
担当機関 |
(独)農業・食品産業技術総合研究機構 花き研究所 |
研究期間 |
2008~2010 |
研究担当者 |
福田直子
牛尾亜由子
川勝恭子
福島啓吾
山口 茂
工藤陽史
駒形智幸
内田智子
原 坦利
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発行年度 |
2011 |
要約 |
大苗定植、長日処理、初期重点追肥と高昼温・低夜温管理を組み合わせることで、冬季に長さ70cm2花2蕾以上のトルコギキョウ切り花を1本当たり100円以下の生産コストで作付け個体の80%以上を出荷できる。
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キーワード |
トルコギキョウ、冬季出荷、ブラスチング、高昼温低夜温管理、長日処理
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背景・ねらい |
トルコギキョウは周年需要がある主要花きであるが、冬季の流通量は夏季の4分の1と少なく、高単価となる冬季に亜熱帯地域からの輸入が増加している。冬季出荷は暖房経費がかかる上、花芽分化の遅れや分化した蕾が壊死するブラスチングが生じて計画生産が困難な作型である。そこで切り花長70cm2花2蕾以上の品質の切り花を、低コストで冬季(1~3月)に計画生産できる技術を開発し、生産現場への迅速な普及を促進する。
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成果の内容・特徴 |
- 加温が必要な冬季出荷作型は、栽培期間と加温設定温度および出荷率が生産コストに大きく影響する。慣行の本葉2対苗よりも大きい本葉3対の大苗を定植することにより目標品質を達成しつつ在圃期間を49日短縮できる。定植初期の水管理および生育初期の追肥が生育量の確保に有効である(表1)。
- 昼温を慣行の25℃よりも高い30℃目標に管理することで、夜間の加温設定温度を慣行の15℃よりも低い10℃にしても生育を遅らせることなく生産できる。これにより暖房コストを慣行の45%に削減でき、ブラスチングが減少する(表1)。
- 定植時から発蕾後8週まで白熱灯を用いた長日処理を行うと低夜温条件でも花芽分化が促進されるとともに、ブラスチングが減少する(表1)。
- 個別技術を組み合わせることで、冬季(11~1月)日照時間が350時間程度の低日照地域においても、1月に10aあたりの生産コスト274万円(図1)で出荷本数28,890本(出荷率80%以上)となることから1本あたり100円以下のコストで生産できる。
- 低コスト冬季計画生産のための考え方、個別技術のポイントと留意点、実証栽培をもとにした低日照地域での1月出荷マニュアル、および日照条件と出荷月別の作型表(図2)と作業内容から成る基本マニュアルを作成した。本マニュアルをもとに生産現場で目標出荷時期別の栽培体系を構築することができる。
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成果の活用面・留意点 |
- トルコギキョウ生産者、生産組織等を普及対象とする。
- 関東以西の冬季日照時間350時間以上の中間地および暖地が普及予定地域。当該地域のトルコギキョウの作付け面積は243ha。
- 福岡県、熊本県他で導入・出荷実績あり。
- 「トルコギキョウの低コスト冬季計画生産の考え方と基本マニュアル」は、花き研究所にて冊子版およびpdf版(http://www.naro.affrc.go.jp/publicity_report/publication/pamphlet/tech-pamph/040615.html)を配布している。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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研究内容 |
http://www.naro.affrc.go.jp/project/results/laboratory/flower/2011/a00a0_01_81.html
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カテゴリ |
亜熱帯
コスト
栽培技術
栽培体系
出荷調整
低コスト
トルコギキョウ
水管理
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