ArcGIS上で利用可能な飼料作物・作型適地判定・マップ化システム

タイトル ArcGIS上で利用可能な飼料作物・作型適地判定・マップ化システム
担当機関 (独)農業・食品産業技術総合研究機構 九州沖縄農業研究センター
研究期間 2009~2011
研究担当者 西村和志
発行年度 2011
要約 指定した地域、栽培期間を対象に有効積算気温や発育指数(DVI値)を算出し、単一飼料作物や多年多作を含む飼料生産体系の適地判定を行うシステムである。指定時点の有効積算気温・DVI値や、収穫が可能となる日付をメッシュ毎に色分け・マップ表示する。
キーワード 飼料作物、適地判定、適地マップ化、GIS
背景・ねらい 近年の温暖化を背景に飼料作物の栽培では関東地域におけるトウモロコシ2期作、九州地域におけるトウモロコシ2期作と冬飼料作を組み合わせた2年5作体系の導入が現実的になりつつある。しかし、このような新たな作型の普及には対象とする技術の適用可能地域の事前判定が不可欠である。本研究では、メッシュ上に展開された日別平均気温や日長データを用いて有効積算気温や発育指数(DVI値)を算出し、指定期間内での作型の成立可能性を判定し評価する飼料作物・作型適地判定・マップ化システムの開発を行う。
成果の内容・特徴
  1. 本システムはESRI社のArcGIS(ver10.0以降)のアドオンツールとして作動し、1kmメッシュ上に日別展開された気温、日長データをもとにユーザー指定期間における有効積算気温やノンパラメトリックモデルによるDVI値の算出を行う。
  2. 適地判定(ユーザー指定期間内に発育が完了するか)は単一作物だけではなく、多年多作体系を一括処理可能で、体系内の個別作物および体系全体での判定が可能である(図1上段)。
  3. 多年多作体系では作物別に判定方法(有効積算気温もしくはノンパラメトリック生育モデル)を設定できる(図1下段)。
  4. 結果は指定期間における作物別および作型全体の判定結果(収穫までに必要な有効積算気温やDVI値に達するか、否か)、作物別の収穫までに必要な有効積算気温やDVI値に到達する日付、指定時点における作物別の有効積算気温やDVI値をマップ上に色分け表示することができる(図2)。
成果の活用面・留意点
  1. 新たな飼料生産体系の適用可能地域の事前判定や、現地プロモーションに活用できる。
  2. 本システムを利用するにはESRI社ArcGISが必要である。
  3. システムの利用には1)日別平均気温データ、2)日長データ(DVR-DVIモデルで2次元モデルを選択する場合)、3)対象となる作物の必要有効積算気温やDVR値(気温や日長に対応した1日当たりの発育速度)が必要となるが、1)と2)については1999~2008年までの青森~鹿児島を網羅するメッシュ気候値データベース(前処理に農環研「アメダスデータのメッシュ化プログラム」を利用)、日別平均気温平年値(1971年~2000年の平年値)データベース、日長データベースを作成済みであるので、希望者に配布可能である。3)についてはユーザーが準備する必要がある。
  4. 農環研「アメダスデータのメッシュ化プログラム」(職務作成プログラム:P第4068号-1)の出力に対応したデータ形式変換ツールをシステム内に含むので、ユーザーはこれを利用した任意期間・地域のメッシュ気候値データの利用が可能である。
図表1 235822-1.png
図表2 235822-2.png
研究内容 http://www.naro.affrc.go.jp/project/results/laboratory/karc/2011/114c0_10_09.html
カテゴリ 飼料作物 データベース とうもろこし

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