可変径式TMR成形密封装置

タイトル 可変径式TMR成形密封装置
担当機関 (独)農業・食品産業技術総合研究機構 生物系特定産業技術研究支援センター
研究期間 2008~2011
研究担当者 川出哲生
橘保宏
志藤博克
平田晃
関口建二
神田則昭
山名伸樹
(株)IHIスター
発行年度 2011
要約 微細な材料を含むTMRを農家のニーズに応じて、直径の異なる高密度なロールベール(直径0.85~1.1m、幅0.86m)に自動的に成形密封できる装置。ロールベールの質量範囲例は400~700kg、乾物密度は300kg/m3(粗飼料主体のものは200kg/m3)以上となる。
キーワード ロール発酵TMR、高密度成形、可変径式ロールベーラ、TMRセンター
背景・ねらい 輸入飼料価格が高騰する中、飼料生産・調製作業の外部化による酪農畜産経営の効率化が求められており、サイレージや食品製造副産物を積極的に利用できる発酵TMR(粗飼料と濃厚飼料を混合し発酵処理した飼料)の普及が期待されている。しかし、現状のフレコンバッグ方式では、詰込み作業の労力が大きい、梱包密度が低い、カビの発生等の課題がある。そこで、発酵TMRの梱包作業の自動化による低コスト化、高密度化による品質の安定化、各農家のニーズに応じたサイズに梱包することによりTMRセンターの販路拡大に寄与できる可変径式成形密封装置を開発する。
成果の内容・特徴
  1. 本装置は、荷受部、可変径式成形部、密封部、還元部から構成される(図1、表1)。可変径式成形部の成形室(幅0.86m)は、幅広ベルト可変径式で、ロールベール(以下「ベール」)の直径を0.85~1.1mの範囲で成形できる。本装置は、37kW以上のトラクタPTOまたは電動モータで駆動する。
  2. 本装置は、荷受部に投入されたTMRを、コンベア等によって成形室に供給する。成形室に供給されたTMRはロール状に成形され、成形されるベールの直径は供給量に応じて自動的に拡大する。設定した径または質量になると、供給停止、ネット結束、成形室から排出後、ラップフィルムによる密封を自動で行う。成形中に還元部に落ちたこぼれは、成形室に再供給される。
  3. 材料内訳や含水率が異なるTMR(表2)を、最小径ベールと最大径ベールのベール質量比で1.7~2.0倍(質量範囲例は400~700kg)、乾物密度は300kg/m3(粗飼料主体のものは200kg/m3)以上の直径の異なるベールに成形密封できる(表3)。毎時処理量は8~18t/h程度で、成形から密封までのこぼれによる損失割合は、ベール質量と損失の合計に対して1%以下である。
  4. ベールに調製し、密封したTMR(2010年8月~11月に調製)を2~3週間後に品質調査をしたところ、カビの発生は認められていない。
  5. セミコンプリートフィードや食品製造副産物が多くを占めるものは、成形が困難な場合があり、粗飼料の混合割合を考慮する必要がある。
成果の活用面・留意点
  1. 普及対象:TMRの製造販売を行うTMRセンター、飼料会社、生産組合等の組織
  2. 普及予定地域・普及予定面積・普及台数等:全国
  3. その他:本装置は平成24年度中に市販化予定である。
図表1 235847-1.png
図表2 235847-2.png
図表3 235847-3.png
図表4 235847-4.png
研究内容 http://www.naro.affrc.go.jp/project/results/laboratory/brain/2011/600a0_01_62.html
カテゴリ 経営管理 市販化 低コスト 乳牛

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