加工・業務用適性に優れるカボチャ新品種候補「北渡交1号」

タイトル 加工・業務用適性に優れるカボチャ新品種候補「北渡交1号」
担当機関 (独)農業・食品産業技術総合研究機構 北海道農業研究センター
研究期間 2007~2011
研究担当者 杉山慶太
嘉見大助
室 崇人
渡邉春彦
勝又雅彦
発行年度 2012
要約 カボチャ「北渡交1号」は、短節間性を有し、大果で果肉が厚く濃黄色の果肉を有する多収のF1系統であり、加工・業務用に適する。
キーワード カボチャ、加工・業務用、短節間、多収
背景・ねらい 加工・業務用のカボチャの需要が増えてきていることから、果実が大きく、厚い果肉で、濃い黄肉色等の品質を有する加工・業務用に適した品種が求められている。また、栽培においては省力性(短節間性)と多収性を有したカボチャが生産性向上を図る上で重要である。そこで、短節間性で、多収性の加工・業務用に適したカボチャ品種の育成を行う。
成果の内容・特徴
  1. 「北渡交1号」は、北海道農業研究センターで開発した「北海3号」(花粉親)と株式会社渡辺採種場の開発した「OK」(種子親)とのF1系統である(図1)。
  2. 主枝(つる)は、15節前後までは節間が詰まり、短節間性の草姿を示す。その後、徐々に主枝は伸長して生育中期(60日後)には普通草姿となる。側枝の発生は、普通草姿の「えびす」に比べて少ない(表1)。
  3. 雄花の開花時期は「えびす」、「TC2A」よりやや遅い。果実は「TC2A」と同様に株元近傍に結実しやすい(表1)。
  4. 果形は扁円形である。皮色は濃緑で果面のひだは極浅く、緑色のすじ模様がある。花落ち径は「えびす」より小さい(表2、図2)。
  5. 果肉色は濃黄色である。果肉の厚さは果梗部から中央部にかけて厚く、果底部がやや薄い傾向がある。また、果肉の質は粉質~中であり、「TC2A」よりも粉質性は低いが、「えびす」よりは粉質性が高い。Brixおよび乾物率は「えびす」よりも高い(表2)。
  6. 果実の大きさは2.0kg以上で「えびす」、「TC2A」より大きく、肥大性に優れる。1株当たりの着果数は「TC2A」と同程度で、総収量、規格内収量は「えびす」、「TC2A」より多収である(表2)。
成果の活用面・留意点
  1. 密植栽培(畝幅150~200cm、株間50~60cm)を行う。
  2. 葉の枯れ上がりによる日焼けが生じやすい。
  3. 剥き皮による加工歩留まりが良い。
  4. 肉質としてペースト加工等に適している。
  5. 種子は株式会社渡辺採種場から販売予定である。
図表1 236163-1.png
図表2 236163-2.png
図表3 236163-3.png
図表4 236163-4.png
研究内容 http://www.naro.affrc.go.jp/project/results/laboratory/harc/2012/113b0_03_07.html
カテゴリ 加工 かぼちゃ 新品種 多収性 品種

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