直売所における切り花需要量の予測ソフトウェア

タイトル 直売所における切り花需要量の予測ソフトウェア
担当機関 (独)農業・食品産業技術総合研究機構 近畿中国四国農業研究センター
研究期間 2010~2012
研究担当者 吉田晋一
豊原憲子
発行年度 2012
要約 直売所での切り花販売において、POSデータなどから、欠品による売り逃し分を含めた需要量の事後的な推測や、日内・週間・年間の需要量を事前に予測するソフトウェアである。需要量の目安を、直売所スタッフが出荷者に提供することに利用できる。
キーワード 直売所、切り花、需給ミスマッチ、需要量予測、POS、Excel
背景・ねらい 直売所での切り花販売は休日と平日など日々の需要量の変動が大きく、品目毎に残品や欠品が多く発生している場合がある。残品や欠品を減少させるためには、需要量を予測し、それに合わせて出荷することが有効と考えられる。そこで、需要量の目安や出荷者間の調整のための情報を、直売所スタッフが出荷者に提供するためのツールとして、直売所POSデータ(POSレジスターで収集されるデータ)などをもとに切り花需要量を推測・予測するソフトウェアを開発する。
成果の内容・特徴
  1. 本ソフトウェアはExcelファイル(マクロ有効ブック)である(図1)。直売所の切り花品目について、POSデータなどを入力し分析することで、1)欠品による売り逃し分を含めた需要量(販売量+売り逃し分)を事後に推測(売り逃し推測)、2)営業時間内でのその日の需要量を事前に予測(日内予測)、3)週間日別の需要量を事前に予測(週間予測)、4)年間日別の需要量を事前に予測(年間予測)、することができる(表)。
  2. 売り逃し推測と日内予測には、対象品目の2週間分程度のPOSデータ(販売年月日、時刻、点数)と各日に売り切れたか売れ残ったかの記録が必要である。週間予測と年間予測には、対象品目の3年間日別の需要量(売り逃し推測による)あるいは販売量データが必要である。販売量データを用いた場合には、予測結果に売り逃し分は考慮されない。日別販売量は、本ソフトウェアでPOSデータから集計することもできる。
  3. 日内予測の結果は数値で、その他の結果は表及び折れ線グラフで表示される。
  4. 直売所Kのユリ販売での年間予測の精度を、出荷実績(出荷者の予測を反映していると考えられる)と比較したところ同程度か若干良好である(図2)。
成果の活用面・留意点
  1. 本ソフトウェアは、切り花を販売する直売所スタッフが使用することを想定している。
  2. 日内予測は、当日の追加的な出荷を出荷者に要請する際の参考にできる。直売所スタッフによる週間予測に合わせて、ユリの開花予測技術(2012年度成果情報「ユリ切り花の開花日予測・処理導出ソフトウェア」)、特定日開花技術(同「小ギクとユリのつぼみ期収穫切り花の特定日開花調節技術」)を出荷者が利用すると、需要量に合わせた出荷が可能となり、効果的と考えられる。売り逃し推測と年間予測は、総会などの会議や部会活動などにおいて次期の検討材料にできる。これら機能のうち一部のみの利用もできる。
  3. 本ソフトウェアを運用する際には、本ソフトウェアの結果をもとに、例えば天気やイベント情報、競合店舗の状況などの個別事情を別途勘案することが望ましい。
  4. 推測・予測対象品目は、POSレジスターに品目コードが設定されている必要がある。
  5. 本ソフトウェアは、Excel2007と2010で動作を確認している。本ソフトウェアと操作マニュアルは、農研機構内のhttp://fmrp.dc.affrc.go.jp/programs/を通じて配付予定である。
図表1 236225-1.png
図表2 236225-2.png
図表3 236225-3.png
研究内容 http://www.naro.affrc.go.jp/project/results/laboratory/warc/2012/330e0_02_09.html
カテゴリ 出荷調整 ゆり

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