Staphylococcus epidermidis TYH1 のヒスチジン脱炭酸酵素の精製と酵素学的性状

タイトル Staphylococcus epidermidis TYH1 のヒスチジン脱炭酸酵素の精製と酵素学的性状
担当機関 (独)水産総合研究センター 中央水産研究所
研究期間 2011~2015
研究担当者 里見正隆
舊谷亜由美
福井洋平
発行年度 2013
要約 魚味噌から分離したHm生成菌 Staphylococcus epidermidis TYH1からヒスチジン脱炭酸酵素(HDC)を精製し、性状を検討した。本菌由来のHDCのN末端配列は他のStaphylococcus属が生成するHDCと高い相同性を示した。本菌のHDCは、80℃でも活性を有し、高い凍結耐性を示すとともに、広範囲のpHで活性を示した。本菌由来のHDCが単独で食品中に残存した場合でもヒスタミン蓄積が起こると考えられた。
背景・ねらい アレルギー様食中毒の原因であるヒスタミン(Hm)は、Hm生成菌のヒスチジン脱炭酸酵素(HDC)の作用によって遊離のヒスチジンからHmへ変換され蓄積される。Hmによる食中毒を防ぐためにはHm生成菌の増殖を抑制するとともに、それらが有するHDCの活性を不活化もしくは失活させることが有効と考えられる。そこで本課題では魚味噌から分離されたHm生成菌 Staphylococcus epidermidis TYH1のHDCを精製し、それらの性状を調べた。
成果の内容・特徴 魚味噌から分離されたヒスタミン(Hm)生成菌Staphylococcus epidermidisTYH1から、硫安分画および各種クロマトグラフィーを経てヒスチジン脱炭酸酵素(HDC)を精製した。分子量は約121kDa (α 鎖: 27から30 kDa, β鎖: 7から9 kDa)であった。酵素活性の至適pHおよび至適温度はそれぞれpH 6.0 および60°Cであり、他菌種のHDCより高温下でもHm を生成することが可能であった。さらに、本酵素は-30℃における凍結耐性も有することから、本酵素が食品衛生上の危害の原因となる可能性が高いといえる。
成果の活用面・留意点 本菌のHDCは、80℃でも活性を有し、高い凍結耐性を示すとともに、広範囲のpHで活性を示した。本菌由来のHDCが単独で食品中に残存した場合でもヒスタミン蓄積が起こると考えられた。
図表1 236316-1.jpg
図表2 236316-2.jpg
図表3 236316-3.jpg
図表4 236316-4.jpg
研究内容 http://fra-seika.fra.affrc.go.jp/~dbmngr/cgi-bin/search/search_detail.cgi?RESULT_ID=4512&YEAR=2013
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