ソルガム穀実のDPPHラジカル消去活性とタンニン含量の非破壊推定法

タイトル ソルガム穀実のDPPHラジカル消去活性とタンニン含量の非破壊推定法
担当機関 (独)農業・食品産業技術総合研究機構 畜産草地研究所
研究期間 2009~2011
研究担当者 江口研太郎
高井智之
我有 満
発行年度 2013
要約 ソルガム穀実のDPPHラジカル消去活性とタンニン含量は、穀粒丸のまま近赤外分光分析装置を用いて2.4<RPD<3.0の精度で推定可能である。
キーワード 近赤外分光分析、抗酸化活性、ソルガム、タンニン、非破壊
背景・ねらい ソルガム穀実(マイロ)は年間輸入量120万トン(平成22年度)に達する重要な家畜飼料である。褐色のソルガム穀実の種皮には、嗜好性・消化性の低下と関連があるタンニンが含まれているため、従来、高タンニン含有ソルガム穀実は敬遠されてきた。しかし、タンニンは抗酸化活性が強いため、今後、高タンニン含有ソルガム穀実が中小家畜向けに機能性飼料として利用される可能性がある。そこでソルガム穀実のDPPHラジカル消去活性(抗酸化活性の指標の1つ)とタンニン含量を近赤外分光分析法により穀粒丸のまま迅速に推定できる検量線を作成する。
成果の内容・特徴
  1. DPPHラジカル消去活性に関しては重回帰分析法によりR2v=0.87の検量線ができ、穀粒丸のままRPD=2.72の精度で推定可能と判定される(表2)。
  2. タンニン含量に関しては重回帰分析法によりR2v=0.89の検量線ができ、穀粒丸のままRPD=2.92の精度で推定可能と判定される(表2)。
  3. 粗タンパク質含量、粗脂肪含量、酸性デタージェント繊維含量に関しては穀粒丸のままでは実用性のある検量線は作成できないが、粉砕物を用いると2.4<RPD<3.0の精度で推定可能な検量線を作成することができる(表2)。
成果の活用面・留意点
  1. 近赤外分光分析装置はModel 6500型(FOSS NIRSystems社)を用いる。同機種間での検量線の移設は可能である。
  2. 非破壊での評価には高油分・高水分セルを用い、粉砕物の評価にはスタンダードカップセルを用いる(図1)。
  3. RPD(Ratio of standard deviation of reference data in prediction sample set to SEP)は検量線の推定精度の有用性を判断する指標。RPD=検量線検定用試料の標準誤差(SD)/検量線検定用試料の標準誤差(SEP)。RPD<2.3 精度は非常に低い、2.4<RPD<3.0 低い精度で推定可能、3.1<RPD<4.9 高い精度で推定可能、5.0<RPD<6.4 非常に高い精度で推定可能(Williams PC, 2001)。
図表1 236545-1.jpg
図表2 236545-2.jpg
図表3 236545-3.jpg
研究内容 http://www.naro.affrc.go.jp/project/results/laboratory/nilgs/2013/nilgs13_s08.html
カテゴリ ICT 機能性 ソルガム

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