プリオン蛋白質の正常型から異常型への変換・増幅には核酸を必要とする

タイトル プリオン蛋白質の正常型から異常型への変換・増幅には核酸を必要とする
担当機関 (独)農業・食品産業技術総合研究機構 動物衛生研究所
研究期間 2013~2013
研究担当者 今村守一
加藤紳子
岡田洋之
吉岡都
岩丸祥史
毛利資郎
横山隆
村山裕一
発行年度 2013
要約 PMCA法を用いた試験管内におけるプリオン蛋白質の異常型への変換・増幅には、哺乳類と昆虫間で共通に認められる生体由来の補因子が関与しており、そのひとつが核酸である。
キーワード protein misfolding cyclic amplification (PMCA)、昆虫細胞、核酸、insect cell PMCA
背景・ねらい Protein misfolding cyclic amplification(PMCA)法は、試験管内で正常プリオン蛋白質(PrPC)から異常プリオン蛋白質(PrPSc)への構造変換を人為的に誘導し、ごく微量のPrPScでも増幅することができる技術である。PMCAにおける変換・増幅の過程には、何らかの補因子が必須であると考えられている。本研究では昆虫培養細胞で作製した組換えプリオン蛋白質(Bac-PrPC)を用いてPMCAを行うことにより、PrPScへの変換・増幅に必要な補因子の同定を目指す。
成果の内容・特徴
  1. バキュロウイルス昆虫細胞遺伝子発現系を用いて作製し、精製したBac-PrPCをマウス馴化スクレイピー由来PrPSc(Chandler株)と混合し、PMCAを行う。この際にPrPC遺伝子ノックアウト(KO)マウス由来の脳乳剤を添加すると、精製Bac-PrPCのBac-PrPScへの変換・増幅が認められる(図1)。
  2. マウス脳乳剤に代えて昆虫細胞溶解液を添加すると、Bac-PrPCからBac-PrPScへの変換は認められなくなる。しかし、添加前に細胞溶解液をプロテアーゼK(PK)で処理後、熱処理した場合にはBac-PrPScの変換・増幅が誘導される。以上の結果は、Bac-PrPCのBac-PrPScへの変換・増幅には哺乳類と昆虫に共通の生体因子が関与することを示す。このPK処理昆虫細胞溶解液を用いたPMCA法をinsect cell PMCA(iPMCA)とする。
  3. iPMCA反応液を核酸分解酵素で処理すると反応が著しく低下する(図2)。この酵素処理した反応液に任意の合成RNAまたはDNAを添加してPMCAを行うと、変換・増幅反応が再び見られる様になる。したがって、Bac-PrPScの変換・増幅には補因子として核酸が重要な機能を果たしていると推定される。
成果の活用面・留意点
  1. iPMCA 法は、PrPScの複製に必要な補因子を同定する技術として有用である。
  2. 補因子としての核酸の機能の理解はPrPScの変換・増幅機構の解明の一助となることが 期待される。
図表1 236577-1.jpg
図表2 236577-2.jpg
研究内容 http://www.naro.affrc.go.jp/project/results/laboratory/niah/2013/niah13_s11.html
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