タイトル | 資源管理回復計画における休漁実施の資源回復への効果の定量的把握 |
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担当機関 | (独)水産総合研究センター 中央水産研究所 |
研究期間 | 2012~2013 |
研究担当者 |
市野川桃子 岡村寛 |
発行年度 | 2014 |
要約 | 巻き網漁業による日別の漁獲量・努力量を予測する統計モデルを作成し、統計モデルで推定されたパラメータを用いて個体群動態シミュレーションを行った。結果として、5年間でのべ131日間実施された休漁は、マサバ資源への漁獲圧をたしかに減少させたこと、管理開始から5年目の資源の量は、休漁なしの場合に推定された量の約1.4倍 に相当することが明らかになった。 |
背景・ねらい | 本研究では、マサバ・ゴマサバの漁獲量が閾値を超えた翌日に休漁する管理方策が、どの程度マサバ資源への漁獲圧を減らしたかを明らかにするために、定量的な分析を行った。 |
成果の内容・特徴 | 統計モデルの結果から、出漁隻数やサバの漁獲量は、様々な要因(月,サバの資源量)に影響されていることが明らかになった。また、休漁の実施が翌日の漁獲努力量を増加させることはほとんどないか、あったとしてもその影響は小さいと推定された。結果として、5年間でのべ131日間実施された休漁は、マサバ資源への漁獲圧をたしかに減少させたこと、管理開始から5年目の資源の量は、休漁なしの場合に推定された量の約1.4倍 に相当することが明らかになった。 |
成果の活用面・留意点 | 休漁のような間接的な管理方策は、実施しやすいという利点がある一方で、効果を数字で表すことが難しい欠点がある。また、管理の導入が漁業者の行動を変え、管理の効果を打ち消す可能性も懸念されていた。本研究では、これらの問題点を克服するための方法を開発し、実際にマサバ資源にあてはめて、休漁の効果を数字にすることができた。このような方法は、将来の管理方策の改善に大変有用となるだろう。 |
図表1 | |
研究内容 | http://fra-seika.fra.affrc.go.jp/~dbmngr/cgi-bin/search/search_detail.cgi?RESULT_ID=4811&YEAR=2014 |
カテゴリ | 動態シミュレーション |