生息地モデルの海洋生物への応用可能性の検討と冷水性サンゴ類への適用

タイトル 生息地モデルの海洋生物への応用可能性の検討と冷水性サンゴ類への適用
担当機関 (独)水産総合研究センター 国際水産資源研究所
研究期間 2013~2013
研究担当者 清田雅史
林原 毅
宮本麻衣
村瀬弘人
発行年度 2014
要約 限られたデータから海洋保護区(MPA)等を立案するために使われ始めている生息地モデルの留意点を明らかにし、天皇海山水域の海底調査データへの適用を試みた。大型ヤギ類は周囲より突出した傾斜の大きい場所に出現する傾向を示した。得られた分布予測マップは、調査の効率化や漁場管理を検討する上で有用であることが確認された。
背景・ねらい 2007年の国連決議に基づき公海底魚資源の持続的利用と冷水性サンゴ類等の脆弱な生態系(VME)の保全が求められており、各水域で漁場周辺の空間管理が検討されている。

海洋保護区(MPA)などの空間管理立案のための分布予測手法として生息地モデルが利用され始めているが、モデルの特性やデータ制約などの検討は十分とは言えない。

本研究では、1) 生息地モデルのレビューを行い、海洋生物へ適用する際の注意事項を明らかにした。その結果を踏まえ2) 天皇海山水域の調査データを在/背景法の生息地モデルMaxEntに適用し、冷水性サンゴ類大型ヤギ類の分布と海底地形の関係を解析した。
成果の内容・特徴 1.最新の生息地モデルは訴求力のある分布予測マップを容易に出力できるが、データの無作為抽出、独立性、代表性の仮定や、解析の時空間スケールなどモデルの前提やデータの制約に破綻がないか確認し、仮定の破れの影響を吟味する必要がある。

2.天皇海山水域における大型ヤギ類の出現データと50mスケールの海底地形データをMaxEntモデルに適用した結果、周囲より突出し傾斜が大きい場所で出現確率が高くなり、懸濁物濾過食である当該種の生物特性とも合致する傾向を示した。
成果の活用面・留意点 ・生息地モデルを用いることで断片的生物分布データと海底地形データから対象水域全体の分布予測が可能となる。その結果は、今後の調査の優先順位付けに役立ち、底魚漁場とVMEの空間管理を検討する上でも有用な情報となり得る。

・モデルの予測精度はまだ十分ではなく、最適な空間解像度の探索および海底地形以外の環境要因も考慮する必要がある。
図表1 236845-1.jpg
図表2 236845-2.jpg
図表3 236845-3.jpg
研究内容 http://fra-seika.fra.affrc.go.jp/~dbmngr/cgi-bin/search/search_detail.cgi?RESULT_ID=4787&YEAR=2014
カテゴリ 山羊

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