| タイトル | シメサバ調味液から分離されたヒスタミン生成乳酸菌の分類と増殖特性 |
|---|---|
| 担当機関 | (独)水産総合研究センター 中央水産研究所 |
| 研究期間 | 2012 |
| 研究担当者 |
浜谷祐司 武輪俊彦 里見正隆 舊谷亜由美 福井洋平 矢野豊 |
| 発行年度 | 2014 |
| 要約 | ヒスタミンの蓄積(約20 mg/100g)が観察されたシメサバ調味液から、ヒスタミン生成菌としてLactobacillus otakiensisを分離した。分離株の増殖特性を調べた結果、 pH 3.6 以下、水分活性0.939以下、食塩濃度10%以上、2%酢酸添加で増殖が抑制された。調味液温度を5 ℃に保持し、酢酸濃度を制御してpHを4.0以下に保つことでヒスタミン生成菌の増殖を制御できることが示唆された。 |
| 背景・ねらい | シメサバは日本の伝統的な水産加工食品の一つで、サバフィレーを塩漬けしたのち、食酢を主成分とする調味液に浸漬して製造される。シメサバ製造においては、遊離のアミノ酸としてヒスチジンを多く含み、鮮度低下が速いサバを原料とする製品であるため、ヒスタミンへの対策が重要である。シメサバ製造時のヒスタミン生成原因菌は鮮魚のヒスタミン蓄積で問題となるグラム陰性菌(海洋細菌および腸内細菌科細菌)と考えられてきたが、近年の研究において、既知のグラム陰性ヒスタミン生成菌以外のヒスタミン生成菌が原因であることが明らかとなった。本研究では、シメサバ製造工場において調味液の保存試験を行った際に、ヒスタミンの蓄積が観察されたロットを試料とし、このような低いpH環境で酢酸を含有している条件で生存するヒスタミン生成微生物を分離・同定し、さらには原因微生物の増殖特性を調べることを目的とした。 |
| 成果の内容・特徴 | シメサバ調味液中でヒスタミンを生成する細菌を分離し、分類学的検討を行った結果、それらは乳酸菌であるLactobacillus otakiensisまたはその近縁種であると判断された。本菌の増殖特性をシメサバ加工場で設定可能な環境条件において検討した結果、調味液に終濃度2%の酢酸を添加し、pH 4.0 以下、8℃以下に保持する事で増殖が抑制されることを明らかにした。しかし、酢酸の添加、温度およびpHのコントロールなどの制御法単独では増殖を抑制することはできなかった。 |
| 成果の活用面・留意点 | これまでシメサバ製造におけるヒスタミン生成の原因菌はグラム陰性ヒスタミン生成菌であると考えられてきたが、これらの菌群はpH5.0以下では生育できず、シメサバ調味液中での生残は不可能であることから、シメサバ製造においては原料由来と考えられるグラム陰性ヒスタミン生成菌よりも、耐酸性を有し、低温でも増殖可能であるLactobacillus属などの乳酸菌の方がヒスタミン蓄積の危害要因とし重要であると考えられた。また、温度制御、pH制御、酢酸添加といった各条件単独でシメサバ調味液のヒスタミン生成菌の増殖を抑制することは困難であるが、ハードルテクノロジー理論に基づき、温度、pH、酢酸濃度の各条件を組み合わせることでヒスタミン生成菌の増殖を抑制することは十分可能であると判断された。 |
| 図表1 | ![]() |
| 研究内容 | http://fra-seika.fra.affrc.go.jp/~dbmngr/cgi-bin/search/search_detail.cgi?RESULT_ID=4843&YEAR=2014 |
| カテゴリ | 加工 |
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