タイトル | トマトとウイルスの生き残り戦略の攻防をタンパク質の立体構造から解明 |
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担当機関 | (独)農業生物資源研究所 |
研究期間 | 2012~2014 |
研究担当者 |
石橋和大 錦織雅樹 相宏宇 杉山成 新山真由美 加藤昌彦 毛塚雄一郎 小林千歩子 井上豪 野中孝昌 松村浩由 石川雅之 加藤悦子 |
発行年度 | 2014 |
要約 | トマトのウイルス抵抗性タンパク質(Tm-1)がウイルスのタンパク質(ToMV-Hel)と結合してウイルス増殖を抑える仕組みを、X線結晶構造解析から解明した。トマトとウイルスが、互いのタンパク質のアミノ酸を変化させて生き残りを図って変化してきたこと(共進化)を、進化の段階における、それぞれのタンパク質構造解析から明らかにした。 |
キーワード | トマトモザイクウイルス、ヘリカーゼ、抵抗性遺伝子、結晶構造、共進化 |
背景・ねらい | トマトモザイクウイルス(ToMV)は、多くのナス科の作物に感染してモザイク病を引き起こし(図1)、収穫物の量と質の低下をもたらす。現時点で、植物のウイルス病には治療方法が無く、感染個体の排除と抵抗性品種の育成により防除が行われてきた。ToMV抵抗性トマト品種の育種には、野生種トマトがもつTm-1遺伝子やTm-22遺伝子等が用いられてきた(図1)。しかし、抵抗性遺伝子をもつトマトにも感染できるToMV変異株が現れ、有効な防除法の開発が望まれている。我々はこれまでに、Tm-1がToMVの増殖に必要な「複製タンパク質」と結合してToMVの増殖を阻止すること、ToMVは複製タンパク質がTm-1と結合しないように進化することにより抵抗性トマトに感染することを明らかにした。今回の研究では、Tm-1とToMVタンパク質の複合体の立体構造を決定することなどにより、Tm-1によるToMV認識機構ならびにToMVによる抵抗性打破の機構の解明を目指した。 |
成果の内容・特徴 |
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成果の活用面・留意点 |
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図表1 | ![]() |
図表2 | ![]() |
図表3 | ![]() |
図表4 | ![]() |
研究内容 | http://www.nias.affrc.go.jp/seika/nias/h26/nias02604.html |
カテゴリ | 病害虫 育種 抵抗性 抵抗性遺伝子 抵抗性品種 トマト なす 品種 防除 薬剤 |