タイトル | サンマ棒受網漁業のCPUE標準化 |
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担当機関 | (国)水産総合研究センター 東北区水産研究所 |
研究期間 | 2014~2015 |
研究担当者 |
納谷美也子 巣山 哲 中神正康 酒井光夫 竹内幸夫 |
発行年度 | 2015 |
要約 | 1980年以降のサンマ棒網漁業のCPUE(1操業あたり漁獲量)について、漁船トン数の経年変化、来遊状況の経年変動に影響すると考えられる月、海域、表面水温を考慮した統計モデルを適用して、年以外の影響を補正して標準化CPUEを求めた。今年度のサンマ資源評価では、標準化CPUEを長期の資源変動を表す指標として用いた。 |
背景・ねらい | 北太平洋公海漁業資源の保存および管理に関する条約の発効に伴うサンマの資源評価・管理において、CPUEは資源量指数の年変動を示す重要なデータとなる。しかし、CPUEには資源密度以外の要因(季節、海区、漁具など)が含まれている可能性がある。従って、標準化によりこれらの影響を補正し資源密度の年変動に対応する部分のみを抽出することが不可欠となる。日本のサンマ漁獲量のほとんどを占める農林水産大臣許可のサンマ棒受網漁業船を対象としてCPUEの標準化を行った。 |
成果の内容・特徴 | 標本船(主要水揚港での聞き取り)の1操業あたり漁獲量を名目CPUEとし、これに誤差分布として対数正規分布を仮定し、一般化線型モデル(GLM)を適用し標準化を行った。説明変数には、名目CPUEと線型関係のあった漁船トン数(70-200)(図1)の自然対数値を連続変数とし、年(1980-2014)、月(8-11)、海区(沿岸、沖合の2海区)および表面水温(高・低CPUEの2水温帯、図2)を名義変数として使用した。交互作用を含む説明変数についてベイズ情報量基準(BIC)による変数選択を行いベストモデルを決定し、誤差の正規性も確認した(図3)。年以外の影響を補正した標準化CPUEを、LSMEAN(庄野、2004)により算出した。標準化CPUEは、標準化前の名目CPUEと年変動傾向は同様で、値は下方に修正された(図4)。各変数のモデルへの寄与をBICで比較した結果、トン数と月を含む項の影響が大きかった。標準化により、漁船の大型化の影響、さらに、来遊量の月変化が年により異なる影響が補正された。特に、2010年以降の漁期始めの来遊量の減少が、名目CPUEに反映されていなかったことが、標準化により下方修正された。 |
成果の活用面・留意点 | 平成27年度我が国周辺の漁業資源評価・サンマ太平洋北西部系群の資源評価票では、資源水準の判断に用いる資源量指標値として、標準化CPUEを用いた。また、北太平洋漁業委員会(NPFC)によるサンマの国際資源評価の場でも、日本の漁業データを用いた資源量指標値として利用される。 |
図表1 | |
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図表6 | |
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図表8 | |
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研究内容 | http://fra-seika.fra.affrc.go.jp/~dbmngr/cgi-bin/search/search_detail.cgi?RESULT_ID=5167&YEAR=2015 |
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