タイトル | 宮崎県における沿岸資源の評価と順応的管理体制の構築の方法と評価結果 |
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担当機関 | 宮崎県水産試験場 |
研究期間 | 2011~2014 |
研究担当者 |
齋藤友則 甲斐史文 渡慶次力 清水博 河野秀伸 片山知史 |
発行年度 | 2015 |
要約 | 長期的なデータから沿岸資源を簡易的に評価するため、2011年から資源評価体制を構築し、農林水産統計年報漁獲量データ等を基に推定資源量、CPUE、漁獲量のいずれかを資源量指標値として、資源評価を実施し、2014年には沿岸資源19種について評価した。 |
背景・ねらい | 宮崎県では、日向灘における沿岸資源の水準を広く評価し、順応的な管理体制を構築するため、2011年に資源評価委員会を設置し、沿岸資源の評価体制を構築するとともに、「宮崎県における水産資源の利用及び管理に関する基本方針」を策定し、新たな資源利用管理の体制を構築した。水産試験場では、迅速かつ広範な資源評価案を提示するため、単位努力量当たり漁獲量を基本とする評価技術を開発した。 |
成果の内容・特徴 | 1.使用データ 資源評価に用いる基データは、継続して概ね20年以上あることを基準にし、農林水産統計年報及び各漁協から回収している組合の販売電算データを用い、その中から漁獲量と努力量情報をピックアップした。また、市場調査等による生物情報データを資源状況を判断する補足データとして用いた(表1) 2.評価方法(資源評価委員会における資源評価基準) 資源を評価する指標は、VPA等による推定資源量、努力量当たりの漁獲量(CPUE)、漁獲量のいずれかを用いた。 資源水準は、四分位法により判断し、直近年の資源量指標値が、第1四分位数以下、第1四分位数から第3四分位数の間、第3四分位数以上の時、それぞれ低位、中位、高位とした。 資源動向は、直近5年間の資源量指標値の変化を回帰直線(Y=aX+b(Xは経過年))に当てはめ、a/bを変動値として、その変動が±5%を超える場合、減少、増加、±5%以内の場合横ばい判断した。 評価方法の1例を図1に示した。 3.評価結果 2014年の資源評価結果を表2に、評価結果に基づく資源管理の取り組み例を表3に示した。 2014年に評価した沿岸資源は19魚種となり、国際管理資源及び水研センターが行っている資源評価対象種を除く本県海面漁業生産量の47%、生産額の61%の魚種を評価した。 |
成果の活用面・留意点 | 資源評価結果については、資源評価→評価に基づく資源管理の実行→検証・再評価というPDCAサイクルの中で活用していくこととなる。 |
図表1 | ![]() |
図表2 | ![]() |
図表3 | ![]() |
図表4 | ![]() |
研究内容 | http://fra-seika.fra.affrc.go.jp/~dbmngr/cgi-bin/search/search_detail.cgi?RESULT_ID=5069&YEAR=2015 |
カテゴリ | 評価基準 評価法 |